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AIがその人の肌質やライフスタイルにあった化粧品をつくるProvenの技術

2020年03月08日 12:02  Techable

Techable

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スタンフォード大学出身の起業家が設立したProven Skincare社は、皮膚に関する科学論文や化粧品に関する消費者のレビューを含むデータベースを構築した。男性でも女性でも、遺伝子発現や生活環境、ライフスタイルに関するアンケートに答えるだけで、人工知能がその人にあった化粧品を作ってくれる。
2万を超える成分など、膨大な情報を人工知能が分析し、最適なスキンケア商品を届ける多くの人にとって自分の肌に合った化粧品を探すのは、多くの時間と予算がかかってしまう悩みの種となっている。ある人が良いと思った商品でも、肌質が異なれば、別の人は悪いと評価を下す場合があるため、レビューサイトでさえ十分な情報が提供できていない。

Provenは膨大なデータと人工知能を用い、この問題に取り組む。データベースには4000以上の科学論文、2万を超える基礎化粧品成分の効能、10万以上の化粧品の情報、そして、800万を上回る消費者のレビューが含まれる。Provenのユーザーは3分程度で回答できる、肌質やライフスタイル等に関するアンケートに回答するだけで、自分向けにカスタマイズされた化粧品が購入できる。
防腐剤の入っていない安全性の高い商品で、頻繁なリピート購入を促す届けられる商品は洗顔料(30ドル)、日焼け止め保湿クリーム(55ドル)、ナイトクリーム(95ドル)の3種類が提供されている。人工知能の分析によって、含まれる成分がユーザーによってカスタマイズされる仕組みだ。防腐剤などが入っておらず、安全性の高さも評価されている。季節や生活習慣によって肌質が変わっていくため、アンケートは5~7週間おきに行い、その都度、届けられる商品もカスタマイズされていく。

Business Insiderでは、2019年における全世界の化粧品市場は5320億ドルに達すると報じられた。美容への意識が高まり続ける現代で、ProvenのAIが力を発揮できる余地は大きい。2016年に創業された同社は、まだ米国のみの消費者を対象にしているが、今後の発展が期待されている。

Proven Skincare