トップへ

SixTONESは進化し、世界へと羽ばたいていくーー『Car Karaoke』動画で見せつけた“高い歌唱力”

2020年03月07日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

SixTONES

 人気ジャニーズグループのSixTONESが、YouTubeの公式チャンネルにて動画『Car Karaoke「車でカラオケ歌ってみた」』を投稿した。公開からわずか6日間で再生回数113万回超を記録する人気ぶり。チャンネル登録者数59.6万人という数と見比べると、すでに彼らに魅了されたファン以外からも注目されていることがうかがえる(数字はいずれも3月6日現在)。


(関連:ジェシー&ラウール、京本大我&宮舘涼太、田中樹&深澤辰哉……SixTONES×Snow Manのグループ超えた“コンビ愛”


 コメント欄をのぞくと「初めて見ましたが……」「他担ですが……」という書き込みも目立つ。いずれも書き込まずにいられなかったのは、いい意味でジャニーズらしくないこと、そして彼らの持つ高い歌唱力に心を動かされたからだったようだ。


 SixTONESがアップする動画は、MV、ライブ映像、6人旅やラジオといったバラエティ企画など、実に様々だが、そのなかでも彼らが歌うシーンのある動画は軒並み人気を集める。改めて6人の歌声を待ち望むファンが多いということ。そして、その歌唱力でさらなるファンを増やし続けていることがわかる。


 今回のカーカラオケで歌われたのは、爽快なサウンドがドライブにピッタリな「NEW WORLD」、思わず手振りを真似したくなる「Telephone」、ライブでも大盛り上がりな「“Laugh” In the LIFE」、X JAPAN YOSHIKIから提供されたデビュー曲「Imitation Rain」、彼らをスターダムに導いた神曲「JAPONICA STYLE」、そして「合唱もできそう」とメンバーが絶賛する「光る、兆し」と、いずれもSixTONES入門には欠かせない楽曲ばかり。


 ハンドルを握るのは、仕切り上手な田中樹。助手席……もとい“ジェシ席”には、ハイテンションでラジオDJのごとく楽曲を再生するジェシー。その後ろには、公認不仲とされていた京本大我と松村北斗が隣同士で並んでいるのも、ファンにはたまらない席順だろう。そして、後部座席にはムードメーカーの森本慎太郎、そしてリーダーに就任した最年長の高地優吾。


 その絶妙な席配置によって、CD音源とも、ライブ映像とも違うバランスで、歌声が聞こえてくる。音響の調整がない、いわば一切のごまかしがきかない空間だからこそ、6人の持つポテンシャルを直に感じられるのも大きな見どころになっている。


 また、その歌声に耳を傾けていると、デビュー直後でありながらも、彼らの頼もしい部分が浮き彫りになっていくのがわかる。「It’s not イミテーションレイン、It’s『Imitation Rain』」とレクチャーするジェシーの流暢な英語発音とオープンマインドは、今後海外を視野に活動していく彼らにとって、間違いなく大きな武器になるはずだ。


 田中の腹に響くようなラップは肉声でも迫力満点。さらに、運転しながらも、ジェシーのノリに合わせたり、メンバーそれぞれの反応を背中で感じて反応したりする姿はさすがだ。松村が歌うハモリの下パートもしっかりと聞こえるため、細かな仕事ぶりがうかがえる。その職人的なスタンスを見せる松村の隣で、ノビノビと高音ボイスを披露する京本の歌声が一層気持ちいい。考えてみれば、デビュー前からミュージカル『エリザベート』のステージで、堂々と歌を披露できるほどのスキルを持ったアイドルがどれほどいただろうか。


 そして、いつも笑いをもたらしてくれる森本の歌声は、繊細で色彩豊か。スノープリンス合唱団として披露してきたピュアさも、大人になるに連れて磨いてきた雄々しいラップも、みんなの「しんちゃん」として笑いを誘うような煽りも、自在に取り出せる引き出しが豊富だ。


 そして、ちょっぴり照れがあった車内を一気にカラオケモードに誘ったのが、高地のさりげないリーダーシップ。自分自身が最初はどうノッていくかを探っていくような素振りを見せていたが、「いくぞー!」とライブさながらの声を上げてスイッチを入れたのが見て取れる。強引に引っ張っていくのではなく、徐々に温まっていくのを見てから声をかけていく。自由に見えて、実は統率が取れているというのは、こうした阿吽の呼吸があればこそ。


 きっと、こんなふうにSixTONESは、羽ばたいていくのだろう。お互いの呼吸を感じながら、自分の役割を全うし、そしてSixTONESという歌声がより良くなるように、自発的に動いていく。その中で、ソロの活動が充実したら、それをまたグループに持ち寄りながら……。願わくば、定期的にこのカーカラオケを実施してもらい、その時々の歌声を観察していきたい。そして彼らの進化に驚かされながら、その歩みを見守っていきたいものだ。(文=佐藤結衣)


※高地優吾の「高」は「ハシゴ高」が正式表記。