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『ドラクエタクト』クローズドβテストで感じた、期待以上の“ドラクエらしさ”

2020年03月04日 17:41  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2020年2月に開発が発表されたドラゴンクエストシリーズの最新作『ドラゴンクエストタクト』(以下、ドラクエタクト)は、年内のリリースを予定する今年注目のスマホアプリだ。


(参考:【画像】『ドラゴンクエストタクト』の戦闘画面


 2月27日にはクローズドβテストも開始され、一部のプレイヤー限定ではあるが、ついに初お披露目となった。この展開に熱が高まっているファンも多いのではないだろうか。


 今回は本作の概要を踏まえ、実際にクローズドβテストに参加しての所感をまとめていく。ドラクエらしい遊び心に満ちた同作。期待を裏切らない設計に、正式リリースへの待ち遠しさだけが募ってしまった。


・『ドラゴンクエストタクト』とは


 『ドラクエタクト』は、スクウェア・エニックスが送り出すドラクエシリーズの最新スマホアプリ。シリーズに登場する数々のモンスターを指揮しながら、クエストバトルの勝利を目指すストラテジータイプのRPGだ。


 2020年2月5日、開発とあわせて同年中のリリースが発表された同作。13日にはiOSとAndroid各10,000名限定でクローズドβテストの参加者が募られ、27日よりテストが開始された。20,000名の枠に応募者が殺到したようで、募集はもう打ち切られている。『ドラクエタクト』への高い注目度がうかがえる状況だ。


 これまで『ドラクエ』リーズからは、『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』『星のドラゴンクエスト』『ドラゴンクエスト ライバルズ』『ドラゴンクエストウォーク』など、数々の人気アプリがリリースされてきた。『ドラクエタクト』はそれらに続くシリーズ最新作。正式リリース前にして既に話題を呼ぶ、稀有な作品となっている。


・クローズドβテストで『ドラクエタクト』をプレイして


 2月27日より開催となったクローズドβテストでは、正式リリースに先立って『ドラクエタクト』の世界を体験できた。気になるゲームシステムだが、シリーズ初のシミュレーションRPGながらドラクエの良い部分をしっかり詰め込んだものとなっていた。


 クエストの舞台となるのは、10マス×10マスほどのマップ。その中に最大5体の味方モンスターを配置し、クエストごとに決められたクリア条件(「ボスモンスターを倒す」「全てのモンスターを倒す」など)の達成を目指していく。


 各モンスターには、それぞれ2~3つの「とくぎ」(低ランクのモンスターは2つ、高ランクのモンスターは3つ)が用意されており、それらを駆使することで爽快感を味わいながらスムーズに攻略を進めることも可能だ。


 また、あらかじめ用意されたものの他に1つだけ、プレイヤーがアイテムを使い、自由に「とくぎ」を習得させられるスロットもある。今回のテストの段階では当該アイテムのバリエーションが限られていたが、正式リリース後には多くのアイテムが実装され、パーティーの自由度もより高くなってくるのではないだろうか。


 一方、正式リリースでは、プレイヤーの自由を奪うことでゲームを面白くする仕掛けも登場しそうだ。ゲーム中では各味方モンスターの総合能力が数値で表されており、クエストを始めるたびにパーティーの総戦闘力とウェイトが表示される仕組みとなっている。現状、この2つの数値が影響する設計はないが、今後はそれぞれに上限を定めることでクエストの難易度をあげる展開もあるに違いない。


 こうした推測を裏付けるように、『ドラクエタクト』では、低ランクモンスターでも重複獲得やランクアップにより、高ランクモンスターの能力を凌駕することが可能なデザインとなっている。先に紹介した「とくぎ」の自由度も含め、幅広い遊び方ができる作品となるだろう。


 全体を通じてドラクエらしい遊び心に満ちた同作。もちろんゲーム中に登場するモンスターや「とくぎ」は、過去のシリーズ作品でおなじみのものばかりだ。


 シリーズでは『ドラクエ5』から続く、モンスターを仲間にするというカルチャー。以降のヒット作を見てみると、モンスター系タイトルへの評価は折り紙付きともいえる。正式リリースまで長くてあと10か月。来たるXデーが待ち遠しいプレイヤーは私だけじゃないはずだ。(結木千尋)