トップへ

『Xperia 1 II』海外の評価は? カメラ機能は「ソニーのモバイルを救う」との声も

2020年03月04日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

https://petapixel.com/2020/02/25/sonys-xperia-1-mark-ii-phone-borrows-real-time-eye-af-20fps-and-more-from-the-sony-a9/より

 ソニーは2月24日、新型スマートフォン『Xperia 1 II(エクスペリア・ワン・マークツー)』を発表した。本来なら、スペイン・バルセロナの『モバイルワールドコングレス(MWC)』で発表するはずだったが、新型コロナウイルスの影響により、東京でバーチャル会見を行なった。


(参考:中居正広、ついにスマホデビューもフリック入力に苦戦 「小さい『っ』が出てこない」


・Xperiaとデジタル一眼カメラα9が合体
 ソニーは多くの主要スマホメーカーにカメラを供給している。今回フラッグシップのスマホとなるXperia 1 IIでは、デジタル一眼カメラα(アルファ)9シリーズのエンジニアと共同開発を行なったという。


 『PetaPixel』は「通常、Google、Apple、Samsungのスマートフォンのフォトの上にソニーが来ることはないが、Xperia 1 IIは全てを変える可能性がある」と報じている(参考:https://petapixel.com/2020/02/25/sonys-xperia-1-mark-ii-phone-borrows-real-time-eye-af-20fps-and-more-from-the-sony-a9/)。


 『Xperia 1 II』は、デジタル一眼α9から「AF/AE追従」「20fps連写」「リアルタイム瞳AF」など、ソニーのカメラテクノロジーを結集させた。その瞳は、AIにより人だけではなく動物も検知できる。


 背面のトリプルカメラは、16mm、24mm、70mmで、完全な手動制御もあり、ソフトウェア・アップデートで今後RAWにも対応するという。また、ZEISSレンズは絶妙なレンダリングとコントラストを実現している。


 そして、3DiToFセンサーにより、低照度でも高速・高精度にオートフォーカス。特殊な画像処理エンジンBionz X for Mobileにより、標準レンズで毎秒最大60回、超広角レンズと望遠レンズで毎秒30回のAF/AEを可能にする。


・ソニー初の5Gスマホ
 カメラ以外の仕様は、Qualcomm Snapdragon 865 5Gプロセッサー、8GB RAM、256GBのストレージ、アスペクト比21:9の6.5インチ・4K/HDR OLEDディスプレイ、DCI-P3、Qiワイヤレス充電対応の4000mAhバッテリー、MicroSDスロット、防水・防塵IP65/IP68といったところだ。


 Xperia 1 IIは、ソニー初の5Gスマホでもある。ミリ波帯ではなく、ミッドバンドの5Gにのみ対応している。


 『Ars Technica』は「新しいSony Xperia 1 IIは、外観がハンサムで面白い名前で、 1300米ドルはとてつもないコストだが、確実にソニーのモバイルを救う」と評している(参考:https://arstechnica.com/gadgets/2020/02/new-sony-xperia-1-ii-smartphone-looks-handsome-costs-a-ridiculous-1300/)。


 3.5mmイヤフォンジャックとフロントステレオスピーカーは、音響へのソニーのこだわりを感じるが、カメラのシャッターボタンがあることに『Ars Technica』は「信じがたい」としている。


・将来的にはゲーム部門との連携も?
 『Ars Technica』は更に「ささいなことのように思えるが、ソニーのスマホが、他の部門から弾かれてる気がしないのは珍しい。他部門と連携することで大きな恩恵を受けることができる」と続けている。


 スマホゲームは巨大市場で、ソニーは巨大なゲーム部門を有するが、一部の実験を除き、PlayStationブランドをスマホに結び付けようとしたことはない。


 今回のカメラ部門との連携のように、ゲーム部門と連携し「PlayStationスマホ」「スマートフォン機能を備えたPSP」「ソニーのスマホ専用のPlayStationゲーム」があったらと、想像するだけでワクワクする。


 ソニーはスマートフォン事業で出遅れており、AppleやSamsung等と比較すると、市場シェアは、ほぼないに等しい。


 ソニーが持つ多様な事業の強みをスマホに融合させることで、今後は存在感を増すことが期待できるのではないか。今回のカメラは、その足がかりになるかもしれない。


(Nagata Tombo)