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一回のキスでも感染するヘルペス 母親が生後6か月の娘の写真を公開(スコットランド)

2020年03月04日 05:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

感染症を乗り越え1歳3か月になった女児(画像は『The Sun 2020年3月2日付「‘JUST DEVASTATING’ Mum shares shocking pics of six-month-old baby daughter who contracted herpes」(Credit: Hollie Cruickshanks)』のスクリーンショット)
生後6か月でヘルペスウイルスに感染した娘を持つ母親が、入院当時の娘の写真を英メディア『The Sun』を通して公開し、「ヘルペスウイルス感染症がどんなに怖いものか知って欲しい」と訴えた。ヘルペスは小さな水ぶくれができる急性の皮膚病で、家族などからの直接的な接触により感染することが多い。

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スコットランドのダンディーに住むホーリー・クルックシャンクスさん(Hollie Cruickshanks、21)が、娘オーラちゃん(Oarlah)を出産したのは2018年11月のことだった。第1子ということもありSNSや育児書を読んで出産に備えていたホーリーさんは、オーラちゃんが誕生するとおでこに一度だけキスをして、訪問者や家族には「娘にキスをしないで」とお願いした。

ホーリーさんは出産前、Facebookでたった一回のキスでヘルペスに罹った赤ちゃんの母親の投稿を目にしており、我が子には同じ思いをさせたくないという強い思いを抱いていた。ホーリーさんは、当時のことをこう語っている。

「私が娘へのキスを禁止しているのを聞いて、『心配しすぎ』とか『頭がおかしくなったのではないか』と言う人もいました。でも私はヘルペスがどんなにつらいものなのか、写真や体験談を見て学んできたのです。だから何と言われようと、娘へのキスを禁じたのです。」

しかしオーラちゃんが生後6か月の時、ホーリーさんが恐れていたことが現実となってしまった。オーラちゃんはヘルペスウイルスに感染し、皮膚にできた赤い発疹が頭や顔に広がり、さらに左目の角膜にも異常が見られた。角膜の感染が重症化すると失明する恐れもあるため、ホーリーさんはすぐに病院に足を運び、医師の診断を仰いだ。ホーリーさんはこのように振り返っている。

「娘が失明するのではと考え始めたら、恐ろしくて仕方ありませんでした。幸いなことに目の腫れは24時間後に引き、失明することはなかったのですが、赤く腫れあがる患部を見た時はかなりのショックを受けました。まさか娘が…と思いましたが、医師にはキスだけでなくウイルスが付着した手で触ることでも感染すると言われました。」

「オーラがヘルペスウイルスに感染したのは、運が悪かったとしか言いようがありません。娘は病気と闘って何とか乗り切りましたが、1歳3か月になった今でも娘へのキスは禁止しています。感染症に罹った娘の写真がより多くの人の目に触れ、ヘルペスがいかに怖い病気であるか周知できればと思います。」


ヘルペスは抗ウイルス薬で治療が可能だが、免疫系の機能が低下している人が感染した場合、食道に潰瘍ができたり、肺炎になることもあり、脳にウイルスが侵入すると錯乱、発熱、けいれん発作などを起こし死に至ることもある。2017年には、訪問者からのヘルペスウイルス感染により、米アイオワ州の生後18日の赤ちゃんが髄膜炎を発症して命を落としている

画像は『The Sun 2020年3月2日付「‘JUST DEVASTATING’ Mum shares shocking pics of six-month-old baby daughter who contracted herpes」(Credit: Hollie Cruickshanks)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)