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水溜りボンド、ノンスタ井上にYouTubeの楽しさ伝える トミー「一番やりたいことを、一番やりたい人と」

2020年03月02日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

動画サムネイルより

 人気お笑いコンビ・NONSTYLEの井上裕介によるYouTubeチャンネル「NONSTYLE井上365」で2月29日、チャンネル登録者数が420万人を超えるトップYouTuber・水溜りボンド(カンタ、トミー)との対談動画が公開された。


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 冒頭、「我々、制作チームの平均年齢が40歳なんです。こういう言い方をしたらアレですけど、数人ハゲてます(笑)」と、自嘲気味に“若者のカルチャー”という側面があるYouTubeへの適応に苦慮していることを告白した井上。チームに水溜りボンドのファンが多く、トミーとカンタが2015年1月1日から1日も欠かさず続けている毎日投稿を見習い、日々動画をアップしているが、「身体が悲鳴をあげている」という。そんなこともあり、今後どうやって活動をしていけばいいのか、ふたりにアドバイスをもらうことになった。


 まず井上は、ふたりがここまでの人気を獲得することになったきっかけの動画はあるのか、と聞く。トミーの回答は、「去年一本だけ、めっちゃバズったなという動画はあったんですけど、それまでに“この動画で人生が変わった”というのはないんです」というもの。カンタも「グラフで見ると階段みたいな感じです」と合わせる。


 動画では語られなかったが、昨年バズった動画とは、巨大な中華鍋でチャーハンを煽っているようにみえる食品サンプルを使った「本気でチャーハン作るドッキリwwwwww」。インパクト抜群のサムネイルが海外でも大ウケし、現在では1100万再生を超えているが、二人が語るようにこれが人気獲得のきっかけになったわけではなく、日々の地道な努力の積み重ねが人気につながっている。井上も「すごいなぁ。継続は力なり、じゃないけど」と感心しきりだ。


 しかしトミーは「ここで言うのも何なんですけど、テレビっ子なんです。テレビを見て育って、自分たちが表現する場がどこかってなったときに、YouTubeを選んだんです」と、テレビを主戦場に活躍する井上を立てることを忘れない。カンタは「芸人さんにすごい憧れがあるんですけど、僕は編集するのが好きで、映像を使って変なことをするのって、またちょっと違いますよね」と、活動の場にYouTubeを選んだ理由を補足していた。


 ふたりのインタビュー記事を読んで予習してきた井上は、そこで語られていなかったことに踏み込むべく、「ライバルは?』というシンプルな質問を投げかける。するとカンタは、「ちょっと(ライバルというテーマとは)違うかもしれないですけど、まだ“YouTuberって何?”という段階の人ってたくさんいて、ロケで借りたい場所も借りれなかったり、家も全然借りれなかったり、YouTuberというだけで弾かれちゃったりして。そういうことに対して、反骨精神みたいなものはありますね」と明かした。これを受けて井上は、お笑い芸人という職業においても、「見たことないです」と理解されないことが多いと、二人の話に共感していた。


 補足しておくと、水溜りボンドは“YouTube界のNHK”と呼ばれることがあるほどクリーンなクリエイターで、数々の尖った企画を生み出しながら、周囲への気遣いを欠かさない誠実な人柄でも知られている。つまり、“反骨精神”がネガティブに働かず、あくまでYouTuberの地位向上に向かっているのが、多くのファンを抱える要因にもなっていると思われる。


 さて、井上はトップYouTuberの人生プランが知りたいと、「夢は何ですか?」という質問も用意していた。お笑い芸人の夢も様々で、「劇場に出て暮らしていければいいという人もいれば、冠番組を持ちたい人もいる。でも、YouTuberにはその教科書がまだない」と井上。カンタは「普通の人がこうやって人生を歩んでいく、ということを、僕らは5年間、ずっと見せていて。日記というか、漫画の連載のような感覚で、結局どうなっていくか分からないんです」と答えていた。


 駆け出しのYouTuberとして奮闘中の井上が気になるのは、毎日投稿を続ける二人が「休みたい」と思うことはないのか、ということだ。しかし二人は、「遊びなんですよね、本当に。テレビだったら台本があって、“こうやってください”かもしれないけれど、自分たちで“これ、楽しそうだからやろうぜ”と言ってやっているので」(カンタ)、「“これが一番やりたい”ってことを、一番やりたい人とやっているんです」と、あくまで楽しんで活動していることを明かしていた。


 井上は最後に、「ちょっと芸人さんにリンクする部分もあるし、全く違う部分もある」とまとめ、相方・石田明とカンタに「オンとオフでテンションが全く違う」という共通点を発見していた。あくまで楽しみながら、“YouTuber”という道を切り拓いてきた水溜りボンドの二人に学び、井上は今後どんな動画を展開していくのか、気になるところだ。(橋川良寛)