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iPhone 9(SE 2)新型肺炎での“遅延”は次世代5G機種にも影響?

2020年03月02日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『PCMag』より

 この春、発売予定と噂されている小型で廉価のiPhone 9(iPhone SE 2)だが、「3月に発表」というものから「新型コロナウイルスの影響で数カ月の遅れが出る」という報道まで、情報が錯綜している。


(参考:新型iPhone SE 2のケースが早くも販売へ


 ドイツのウェブサイト『iPhone-Ticker』は、Apple関係者から直接入手した信頼できる情報として「Appleは3月31日にイベントを開催し、iPhone SEの後継機種を発表し、4月3日に発売するだろう」と報じている(参考:https://www.iphone-ticker.de/iphone-9-vorstellung-ende-maerz-verkaufsstart-3-april-153623/)。


 また『PCMag』は、「iPhone SEは2016年3月31日に発売され、2017年3月24日にアップデートされた。今回も、3月に発表されて4月に発売される」と指摘している。しかし、iPhoneの多くが中国で生産されているため、コロナウイルスにより、生産が遅れるリスクがあるのではないだろうか(参考:https://www.pcmag.com/news/what-to-expect-at-apples-march-event-iphone-9-iphone-se-2-new-ipads)。


 Appleは、複数の海外市場でiPhone関連の特許出願手続きを行っており「iPhone 12,8」と呼ばれるモデルをテストしているという。過去にはiPhone 12,1(iPhone 11)、12.3(iPhone 11 Pro)、12,5(iPhone 11 Pro Max)とラベル付けされていたため、iPhone 12,8はiPhone 11ラインアップに関連した新しいモデルの可能性がある。これがiPhone 9あるいはiPhone 12だということもありえるのだろうか。


・コロナウイルスによる業績悪化は確実視
 『Cnet』は「iPhone 9(iPhone SE 2)が予想よりも遅く店舗に到着するかもしれない」と伝えており、慎重な論調だ(参考:https://www.cnet.com/news/iphone-9-gets-an-estimated-launch/)。


 Appleはプロダクトのリリースが遅れるかどうかを公にしていないが、中国でコロナウイルス感染者が7万人を超え、iPhoneの生産に遅れが出ており、製品の需要も低迷することからAppleは、この四半期の売上予測を達成できないと説明するプレスリリースを出しており、コロナウイルスが業績に影響することを認めている。


・秋の5G機種リリースにも影響?
 『Bloomberg』は大幅な遅れが出る可能性について伝えている(参考:https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-02-24/apple-supply-chain-snag-to-last-at-least-a-month-wedbush-says)。


 同記事によると、Wedbush Securitiesのアナリストであるダニエル・アイヴス氏は、新型コロナウイルスによる混乱により、中国に大きく依存するAppleのサプライチェーンは、フル稼働に戻るまでに、早くとも1カ月を要するとの見方を示している。良くても4月初旬まではフル稼働できず、最悪のシナリオでは6月まで混乱が続き、秋のiPhoneリリースにも数カ月の遅れが出るという。


 様々な情報を総合すると、3月発表・4月発売がAppleの基本路線の可能性があるが、本当に実現できるのか疑問視されており、遅延するという見方もかなりある。Appleから何らかの発表が待たれるところだ。


(Nagata Tombo)