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「フォーエバー 21」の新CEO、元H&M北米トップのダニエル・クーレが就任

2020年02月26日 11:32  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

「フォーエバー 21」新CEOに就任するダニエル・クーレ氏、Authentic Brands Groupの公式サイトより
先日オーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group、以下ABG)など3社に売却された「フォーエバー 21(FOREVER 21)」が、元ヘネス・アンド・ マウリッツ(H&M)グループ北米事業トップのダニエル・クーレ(Daniel Kulle)氏を新CEOに起用した。
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 クーレは約24年間H&Mグループに在籍し、北米事業のCEOとして指揮を執った際は、北米地域でのEコマースの拡大をはじめとした改革により、年間売上を10億ドルから40億ドルに成長させるなど市場拡大に貢献。このほか、H&Mグループの前CEO カール・ヨハン・パーション(Karl-Johan Persson)の戦略顧問としてグループ内でデジタルスタートアップを運営した経験を持ち、デジタル面にも造詣が深い。
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 ABGのCEO ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)は「ダニエルは進歩的なファッションのエキスパートで、彼をチームに迎えることができて光栄です」とコメントし、ABGと同比率でフォーエバー 21株を取得したサイモン・プロパティ・グループ(Simon Property Group)のCEOであるデイビッド・サイモン(David Simon)はクーガーと元々知人であり、働きぶりについて評価していたという。
 フォーエバー 21はクーレの指揮下で、デジタル事業の基盤を固めオフラインとのシームレスな販売を目指すほか、顧客のロイヤリティプログラムを強化し、コア商品の活性化や他ブランドとのコラボレーション、ポップアップイベントの実施などでブランドコンテンツを充実させる予定。このほか、サステナビリティの分野も強化していく。
 フォーエバー 21はファストファッションブームを先導したブランドの一つとして人気を集めたが、近年は業績が悪化し、日本や中国などアジアの市場からは撤退。米連邦破産法11条の適用を申請しており、今月20日にABGとサイモン・プロパティ・グループがそれぞれ37.5%ずつの株式を、投資会社ブルックフィールド・プロパティ・パートナーズ(Brookfield Property Partners)が25%の知的財産権と事業運営権を所有する形で売却が成立した。
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