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PS5、“心拍数”に関するコントローラーの新機能明らかに AIアシスタントの特許も判明

2020年02月26日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

Respawn First「Dualshock 5 Will Modify User Experience Based on Biofeedback」より

 今年後半のいずれかのタイミングでリリースされると予想されているPS5に関して、新たな特許が判明した。今回判明したのは、コントローラーの新機能である。AIアシスタントに関する新たな特許も明らかになった。


(参考:PS5の重要な仕様がリーク ソニー公式サイトもオープンし、直近で“お披露目”も?


・プレイヤーの心拍数を検知
 ゲームメディア『Respawn First』は23日、PS5対応コントローラー「Dualshock 5」に関する特許について報じた。その特許文書によると、同コントローラーには皮膚電位活動と心拍数を検知するセンサーが内蔵される(トップ画像参照)。この皮膚電位活動は発汗と深く関連しているので、プレイヤーが“手に汗握る”状況を把握するのに役立つと推測される。心拍数と手の発汗状況がわかれば、プレイヤーが緊張しているかどうかを判断することができるだろう。


 特許文書では検知されたプレイヤーの生理的情報は、ゲーム体験の調整に使われると説明されている。もっとも、具体的にどのように調整されるかに関する詳細は不明だ。また、取得した生理的情報は、PSVRに使われているPlayStation Cameraと関係しているプレイヤーのキャプチャ画像に対しても活用されるとも言われている。こうした特許の目標は、「プレイヤーが夢中になれる高度なインタラクティブ体験」を提供することにある、とされている。


 以上のようなプレイヤーの生理的情報を取得できるコントローラーの新機能は、PS5と次世代PSVRの両方に活用できると考えられる。想定される活用法として、ホラーゲームにおいてプレイヤーの緊張が最高潮に達している時に敵キャラを出現させる、という演出があるだろう。ほかにはプレイヤーが緊張していない状況が長く続いているならば、敵キャラを増やしたり強化したりしてゲームの難易度を上げる、という活用法も想定できるだろう。


・ググらなくても倒し方がわかる
 また、ソニーはPS5に実装されるかも知れないAIアシスタントに関する特許を出願していたのだが(この特許の詳細は既報を参照)、今回さらに別のAIアシスタントに関する特許も判明した。その特許の詳細は、テック系メディア『HotHardware』が23日付の記事で報じている。その特許文書で説明されているAIは、プレイヤーの状況に合わせて必要とされるアイテム(正確にはゲーム内リソース)を提供するというものだ。


 特許文書は、こうしたAIアシスタントが具体的に使われる状況について説明している。例えば、ボスキャラの倒し方がわからない時に、プレイヤーはマイクを通じて「あのボスキャラの倒し方を教えて」のようにAIアシスタントに話しかける。すると、AIアシスタントはプレイヤーの質問内容を理解したうえで、有益な情報をゲーム画面に表示する。特許文書に掲載された画像では「リソースEを使ったプレイヤーは80%の確率で最初の一撃に成功し、平均して約1分以内にボスXを倒しています。リソースEを今すぐ選びましょう」というメッセージがゲーム画面に表示されている様子が描かれている。リソースEと説明されている箇所には、実際のゲームでは武器の名前や攻撃名が表示されるのだろう。


 特許文書は、AIアシスタントを導入する目的についても解説している。その解説によると、現状ではゲームの攻略方法がわからない場合、インターネットで検索したり友だちに尋ねたりしている。しかし、こうした攻略法調査はゲーム体験を中断してしまうものである。AIアシスタントは、こうしたゲーム体験の中断を回避する手段をプレイヤーに提供するのだ。


・PS5の価格と予約開始日は?
 ところで、PS5の価格や予約開始日といった肝心な情報はどこまでわかっているのだろうか。テック系メディア『techrader』は22日、PS5の価格や予約開始日について現状わかっていることをまとめた記事を公開した。


 まず、価格については、470ドル(約52,000円)から499ドル(約55,000円)のあいだとしている。この推定は、テック系メディア『BGR』が昨年12月に報じた「400ドル(約44,000円)」以上という予想とも整合する。


 PS5の価格が判明する時期としては、2月29日に発表されるという説がささやかれていた。だが、多くの関係者がこの説の可能性は低いと考えている。2月中に判明しなければ、E3が開催される6月までは判明しないと見られている。というのも、E3開催後には多くのゲーム業界の動向が明らかになり、そうした動向をふまえて価格を決定・発表できるからだ。


 予約開始日についても3月あるいは4月という噂があるものも、やはりE3開催以降と考えるのが自然である。それゆえ、今年の夏頃ではないか、と推測されている。


 以上に紹介した特許がPS5に実装されるかどうかは定かではない。しかしながら、SIEの社長兼SEOのジム・ライアン氏が「大きな違い」をもたらす機能を実装すると発言していることから、以上の特許に匹敵する驚きのある機能が実現することを期待してもよいのではないだろうか。


(吉本幸記)