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故カーク・ダグラス、遺産68億円の大半を寄付

2020年02月25日 11:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

人々に愛されたカーク・ダグラス(画像は『Michael Douglas 2020年2月5日付Instagram「It is with tremendous sadness that my brothers and I announce that Kirk Douglas left us today at the age of 103.」』のスクリーンショット)
2月5日に103歳でこの世を去った故カーク・ダグラスの遺産の大半が、慈善団体に寄付されることが明らかになった。総額6100万ドル(約68億円)の遺産のうち5000万ドル(約56億円)が「ダグラス・ファウンデーション(Douglas Foundation)」を通じてあらゆる施設などに寄付されるという。『Mirror』などが報じた。

故カーク・ダグラスは生前から積極的に慈善活動を行っていた人物だった。この世を去った後も、その伝説は確実に紡がれているようだ。カークは約68億円の遺産を遺したが、そのうち約55億円が「ダグラス・ファウンデーション」を通じて寄付される。「ダグラス・ファウンデーション」はカーク・ダグラスと妻のアンが1964年に設立した慈善事業団体で、「自活できない人たちを助ける」ことを目的とする。残りの1100万ドル(約12億円)の行方については明らかではないが、息子のマイケル・ダグラスとキャサリン・ゼタ=ジョーンズ夫妻らが遺産を相続することはないようだ。

約56億円の遺産は米国内にあるセント・ローレンス大学(St. Lawrence University)、サイナイ寺院(Sinai Temple)、カーク・ダグラス・シアター(Kirk Douglas Theatre)、ロサンゼルス小児病院(Children’s Hospital Los Angels) などに寄付される。

「セント・ローレンス大学」ではマイノリティへの奨学金プログラムのほか、大学内の学生寮の維持などを支援する。ロサンゼルスのウエストウッド地区にあるユダヤ教の「サイナイ寺院」内には、ダグラス・ファウンデーションが資金援助を行っている「ダグラス・ファミリー・幼児教育センター(The Douglas Family Early Childhood Center)」がある。ロスのカルバーシティにある「カーク・ダグラス・シアター」は老朽化した映画館を演劇場として復元したものだ。

これまでにカークはこの活動を通じて、教育や健康増進、未来を担う子供たちへの支援、医療研究などの支援を地域に根差して行ってきた。なかでも映画テレビ基金(MTPF)には2000万ドル(約22億円)を寄付、エンターテイメント業界をリタイアした人たちの介護をする専門ユニットの設立資金を支援した。この療養施設は、アルツハイマー病による認知症などを患う映画やテレビ業界の人々の介護やケアを目的としている。

ハリウッドの名優カーク・ダグラスの死後、息子のカーク・ダグラスは自身のSNSで次のような声明を発表していた。

「私と兄弟達は非常に悲しいお知らせを報告しなければなりません。本日、カーク・ダグラスが103歳で私たちのもとを去りました。」
「世界にとって彼は伝説であり、映画の黄金時代の俳優でした。彼は正義と信念を貫き、私たち全員が目指すべき基準を作り上げた人道主義者でした。」
「カークの人生は充実していた。彼は映画界に多大な遺産を遺し、その伝説は世代を超えてずっと残されるだろう。地域社会に貢献する活動を行い、地球に平和をもたらすために働いた博愛主義者としての歴史も残したのです。」

画像は『Michael Douglas 2020年2月5日付Instagram「It is with tremendous sadness that my brothers and I announce that Kirk Douglas left us today at the age of 103.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)