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アナログな職場でストレスをためる人々「PDFで送ったら上司に失礼と言われた」「年賀状は全部手書き。印刷は心がこもってないからダメ」

2020年02月23日 09:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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アナログな職場はストレスが多い。仕事の効率が悪いだけでなく、アナログであり続けようとする人たちと、最新システムの利便性を知っている人との間に、深い溝ができていくからだ。

ガールズちゃんねるに2月上旬、「アナログな職場で働いてる人」というトピックが立った。トピ主は非正規として働き一年弱。「職場がアナログで未だに慣れない作業ばかり」と嘆いている。FAX中心のやりとりや、何百社とある取引先へ郵送物を封入・切手を貼って送付するなど、細かい作業が多く「精神的に疲れる」と綴る。「同じような方、苦労や不満など話しましょう!」と呼びかけると、「わたしの職場のアナログ度」を競うような書き込みが次々に寄せられた。(文:okei)

「何百枚も切手貼ったりFAXしたり…時代遅れもいいとこ!」


「いまだに一太郎で保存されてるデータがある…」など太古のワープロソフトがあるのはまだ良いほうで、トピックへの書き込みで多かったのが、「手書き」や郵送に関する不満だ。

「ここにいまーす!同じです。何百枚も切手貼ったりFAXしたり…時代遅れもいいとこ!」
「資料が手書き。ありえない」
「年賀状は宛名も裏面も全部手書き!70代の社長が『印刷は心がこもってないからダメだ』って500枚書いて腱鞘炎になるかと思った」

などなどのエピソードに目頭が熱くなる。「PDFでメールで送ったら上司に失礼とかわけわからん。紙に印刷して、森林に失礼とは思わんのか」と書いた人は、以前の会社では料金別納か郵便局が取りに来てくれたが、中小企業のパートで「切手を切り離すところからの仕事」を初めてしたという。

このほか、「マクロ計算の検算をお局が電卓叩いてる職場にいまーす」など、エクセルを電卓で検算するという話も多い。アパレルで、各店舗にパソコンがあるのに「日報や売り上げがFAXだった」という残念な報告も。

現在は請求システムが構築され郵送不要で取引するところも多いが、筆者が会社員だった20年ほど前は、まだ請求書などは郵送が当たり前だった。未だに同じことをやっているところは少なくないようだ。筆者もそうだが、オンライン請求に慣れると、印刷して封入して郵便局に行き切手を貼って…という作業が、まったく無駄に感じてしまう。

泥船に乗り続けるよりも、早く転職を考えたほうがいいかも

一方で、「あなたも上に改善策を提案しなよ」というお叱りもあった。言われたままの仕事しかしないからその状態だという、もっともな指摘だ。しかし職場である程度のポジションについていないと、なかなか言いづらい面もあるだろう。「アナログのほうが私にはやり易かった」という声もチラホラあり、それで給料が貰えるならいいと割り切るのは別に悪いことではない。

しかしアナログ状態は非効率なだけでなく、便利なシステムを知る下っ端は常にストレスを抱えることになる。コメントの中には、先輩に便利なやり方を教えても無言で立ち去られたり、「クラウドで本社のデータが見られる」ことの意味すら理解できない上司に手こずる人の苦悩が書き込まれていた。

深刻なのはトップがIT化を軽視している場合で、人手不足の昨今、業種にもよるが衰退は必至だろう。現在問題になっている、新型肺炎の蔓延を防ぐためにテレワークを利用したいと思っても、すぐには実現できないなどの問題も出てくる。コメントには、アナログの数々に「アホらしくなって辞めた」と書く人も多かった。アナログな職場で疲弊している人は、泥船に乗り続けるよりも、早く転職を考えたほうがいいかもしれない。