政府が2月16日、記者会見で新型コロナウィルスの感染予防のため「不要不急の外出、集まりを控えるように」と呼び掛けたことに対し、マツコ・デラックスさんは翌17日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)の中で
「あれはトンチンカンなアドバイスだと思うよ」
などとコメントした。
番組では日刊ゲンダイの記事を取り上げ、感染から身を守る方法として「電車の吊り革につかまる際はリング部分ではなく、その上部を持つ」などの対策を紹介。流行地域からの渡航者と接触していない人からも感染者が出ている現在、もはや誰が感染してもおかしくない状況だ。(文:okei)
マツコ「防げないよねもう、予防ってレベルではなくなってきてる」
意見を求められたマツコさんは、東京都が「東京マラソンは一般参加者を参加させず招待選手、エリートランナー100人ほどで行う」と発表した件に言及し、「なかなかの事態になってきたなと」として、
「もう防げないでしょ。だからもう、自分がかかってしまったとき、いかに人様に迷惑をかけないようにするしかできないよね。ここまでになると予防ってレベルではなくなってきてる」
と重々しく語った。
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MCのふかわりょうさんが「外出を控えるように言われたとしてもなかなか難しいですよね」と、政府からの呼び掛けについて話題を振ると、マツコさんはと声を荒げて
「いやーあれはトンチンカンなアドバイスだと思うよ。人混みに行かずにどうやって生活するのよ?」
「東京に通勤で来てるサラリーマンやOLさん学生さんたちはどうやって人混みを避けて……」
と絶句。これに株式トレーダーの若林史江さんが、「政治家全員、山手線乗ってみろって話ですからね」と同意すると、マツコさんは、
「首相が人混みを避けるようにみたいなことを囲み(取材)で言ってたけど、それはもう不可能だから、ある程度覚悟する。早く気づく、広がらないようにするしか、もう無理だよね」
と考えを述べた。
一番の脅威は「社員の体調より仕事が優先される」企業風土
この政府の注意喚起は、「テレワークの促進や時差出勤、なるべく人ごみを避けるような行動をする、不要不急の集まりを自粛する」などで、強制力はないものの、できるところは既に行っている対策だろう。
この呼び掛けはネット上でも物議を醸し、キャリコネニュースでも紹介したように、製造業や外食・サービス業の人たちからは不満の声が上がっている。
しかしテレワークが可能だとしても急にできるわけではなく、人手不足で休めない人や、休むと収入が減ってしまう非正規雇用の人も多い。ツイッターでは、一番の脅威は「社員の体調より仕事が優先される」日本の企業風土だという指摘が数多く見受けられた。
マツコさんの言うように人混みを避けるのは無理だが、ある程度覚悟して、早く体調の変化に気づくことが大切だろう。