古株というだけで大した成果を出すこともない高給取りの中高年に"やきもき"する人は少なくない。まるで昭和の天下りを彷彿させるが、令和の今でも存在する。そんな仕事をしない中高年に対し、キャリコネニュース読者からは、
「タバコ吸って時間を潰しています」(30代女性、事務・管理職)
「働かないのか働けないのか不明だが、職場に何人かいる。実務をやったことがないので、一人では何もできない。電話に出て、内線転送さえもできない」(40代女性、事務・管理職)
といった声が寄せられている。事務・管理職の30代女性も、働かない中高年に不満を漏らす1人だ。2年前にコネで採用された50代女性について明かす。バブル期に大手企業でOLをしていたという人物だ。(文:鹿賀大資)
「自分より遥かに高い給料を払われていると思うと、会社が可哀想になる」
その年配女性ができる仕事は、前任者の3割程度の量。残りの約7割分は他の社員でカバーしている。そんな年配女性について、「おそらく自身の若いころの20代とかは、腰かけ程度で仕事をしていたせいか、難しい仕事は引き受けようとしません」という。
「おしゃべりが好きで、他の人が話していると勝手に取り上げたり、上から被せてきたり。結局は自分のことを延々と語り出し、『これだけしゃべっているヒマがあるならもっと仕事しろ』と思います」
それでも「コネ採用なので、どうにもなりません」と呆れている。
エンジニア職の30代男性は、職場にいる中高年をダメ出しする。特にマネージャークラスになると、会議での「忙しいアピール」が顕著だという。しかし実際のところ、
「PCの前で頭を抱えているか、喫煙所に行くかです……。それで自分より遥かに高い給料を払われていると思うと、会社が可哀想になる。もちろん成果も出さず、それでいてチームをまとめるのは他の平リーダー」
現場の内容も分からず口出しする現状に、男性は「何もしないでいてくれた方が助かるけど、それなら居なくても」といい、「みんなの士気が下がる一方なので早めに退職を願ってます」と心境を綴っている。
「実際に私も20代のころは、働かない中高年に相当腹を立てていました」
一方、そうした風潮を理解しつつ、若者に諭すように警鐘を鳴らす中高年もいる。50代男性は「私は働かない中高年です」と前置きした上で、自身の過去を振り返る。
「実際に私も20代のころは、働かない中高年に相当腹を立てていましたが、この歳になってようやくわかりました。歳をとらないとわからないことってありますからね」
男性は、退職まであと残り数年。評価も給与も右肩下がりだという。そうした中で成果を求められたり、モチベーションを上げろと言われたりする日々を過ごす。世の若者たちに対して、「今怒っている方の多くは働かない中高年になりますよ。安心してください」と持論を述べている。