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ブラック企業で退職に追い込まれた人「粉飾決算で追徴課税。人件費不足でリストラに」「パワハラ上司が恫喝、暴言」

2020年02月12日 17:50  キャリコネニュース

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ブラック企業を見分ける特徴としてまず挙げられるのが、人材の流出の激しさだ。抜けた穴を埋めるために求人募集をかけたり、新入社員を一から教育したりする経費や労力を考えれば、引き止めるのが普通だとも思える。

だが、ブラック企業ならではの理由で、退職に追い込まれる人もいるようだ。技術職の50代男性は、過去に「サービス残業は当たり前、上場前の審査機関だけ残業手当満額支給するも、上場後廃止。挙句の果てに人員整理でリストラ(笑)」と上場を機にリストラする会社で勤務した経験を口にする。

今回は、ブラック企業で退職に追い込まれた人の経験談を紹介する。(文:林加奈)

「個室で人格否定交じりの恫喝、『死ね』などの暴言……」


技術職の40代女性は、勤務先から「人件費が高いから、リストラの対象だ」と宣告された。「人件費の削減でリストラ」と聞くだけでも納得がいかないが、表面上は自己退職扱いにされ、退職金の支払いもなかったという。

クリエイティブ職の40代男性は過去に勤務した会社での出来事をこう語る。

「帰れるのが3日に1回。辞めようとすると昇進して給料が上がる。部下がついたが不況と粉飾決算で人員削減。最終的に支社の赤字を本社の黒字で埋めたのが税務署にバレて査察が入り、追徴課税で金がなくなり、結果リストラに巻き込まれて辞めた」

会社の不正行為に巻き込まれ、職を失ったという男性。だが、そもそも3日に1回しか帰れない会社を辞められたなら、不幸中の幸いとも言えるかもしれない。

会社都合のリストラではなく、辞めさせたい社員を精神的に追い込み、自己都合で退職させようとする手口もあった。

「過去に、リーダーが同僚を鬱に追い込んで退職させていた」(40代男性/技術職)
「上司が辞めさせたい職員がいると、報告するほどでもない小さなミスでも毎日報告するよう私に指示。そして私の書類を証拠として退職に追い込む」(40代男性/管理・事務職)
「パワハラ上司が複数いて、嫌いな職員を退職に追い込んだり契約更新しなかった。それが原因で数十人が退職した。辞めさせたい職員を個室に呼び、人格否定交じりの恫喝、死ねなどの暴言…ひどいものだった」(50代女性/管理・事務職)

辞めさせるために、人格否定をしたり、病気にさせたりするなど方法は、企業によって多種多様。いずれにしても、精神的に追い込まれた社員はたまったものじゃないだろう。退職に追い込まれる理由はともあれ、犯罪スレスレの行為がまかり通ってしまうブラック企業は、確かに存在していた。

※キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業経験談」や「ウチの会社のホワイト自慢」に関するアンケートを募集しています。