働き方改革の影響で労働時間が減少傾向にあるとはいえ、仕事が原因で精神的に体調を崩し、退職を余儀なくされる人はまだ多い。
技術職の30代男性は、月平均350時間労働で手取り13万円の会社に5年間勤務し、自律神経失調症になった。それでも休みを全くもらえず、「仕事中の事故で大けがをして3か月半休みをもらえましたが、あのまま働き続けていたらどうなっていたことやら……」と語る。
キャリコネニュース読者から寄せられたブラック企業で身体を壊したエピソードをを紹介する。(文:林加奈)
「ヘッドハンティングを受けて入社するもプレッシャーで睡眠障害に」
技術職の20代男性が新卒で入社した会社で「ストレス性の十二指腸潰瘍」になった。サービス残業300時間で、ボーナスは"寸志程度"だったという。
技術職の40代男性は、しつこくヘッドハンティングされて転職したが、その転職先で体調に異変が起きた。
「プレッシャーのあまり体調不良が続いてしまい、病院に通院しながら勤務していました。当然、会社には報告していますが、自分の異変に気づかないのか気づいても放置しているかで文句罵倒ばかり。精神的に参ってしまい、睡眠障害になってしまうほどでした」
その後、職場でも睡魔に襲われるようになった。仕事では良い成果を出せなくなり、退職する羽目になったという。
ヘッドハンティングで入社した以上、相応の期待にはこたえなければならないため、プレッシャーは相当なものだっただろう。とはいえ、社員の体調不良に気づかない、気づいても無視されるような会社なら、退職した方が賢明だ。
うつ病で退職「医者から過労の診断5回」「職場内でいじめや無視」
うつ病になって退職したという人も多かった。
「徹夜は当たり前、休み時間なし。医者から過労を言い渡されること5回。それでも休めなかった」(50代女性/販売・サービス職)
「学校の先生。残業代は出ないし、職場内でのいじめは日常茶飯事。無視や嫌味、舌打ちなど子どもたちがいてもお構いなし。それが原因で鬱になり退職」(30代女性/技術職)
両者ともにうつ病が原因で退職せざるを得なかった。うつ病をはじめとした精神的な病は、一度罹患すると回復に時間を要する。今現在、精神的な病に悩まされている人は、転職するなどして、会社を離れる手段を模索してみてはどうだろうか。
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