トップへ

柏木由紀の“握手会動画”に見た、AKB48単独YouTubeチャンネル開設プロジェクトの光明

2020年02月11日 07:31  リアルサウンド

リアルサウンド

動画サムネイルより

 先日YouTuberデビューしたばかりのAKB48・柏木由紀が2月5日、「元祖握手会女王 柏木由紀、握手会のリアルを公開!」と題した動画を投稿し、話題を呼んでいる。


(参考:本田翼、初のメイク動画で確かになった“無敵感” 2分間に凝縮されたYouTuberとしての強み


 1月21日、AKB48・東京ドームシティーホール公演にて発表された、AKB48メンバーによる単独YouTubeチャンネルの開設。同日には早速、村山彩希、岡田奈々、茂木忍、向井地美音による「ゆうなぁもぎおんチャンネル」がスタートした。最初に投稿されたイントロダクション動画は20万再生を突破。その後も、大食い動画やコンサートの裏側に潜入する動画など、多彩なコンテンツが投稿されている。


 そして2月2日には、柏木由紀のYouTubeチャンネル「ゆきりんワールド」が始動。1本目の動画「柏木由紀YouTube始めます!」にて柏木は、YouTubeに取り組む上での決め事を宣言している。それは、「キャラを作らない。素でやる」「本当に自分のやりたいことや楽しいと思ったことをやる」「再生回数・登録者数を気にしない」というもの。


 そんな3つの決め事を踏まえて投稿されたのが、今回の「握手会動画」だ。握手会の対応が良く、かつては「握手会の女王」と呼ばれていた柏木。けれども、その称号ゆえに「ハードルが上がっちゃった」と息苦しさを感じていたらしく、「最近こんな感じで握手しているというのを皆さんに見てもらえたら」という想いを込めて、このほど、握手会での対応を映した映像を公開したようだ。


 映像の中で柏木は、一人ひとりと気さくに雑談を交わし、常連と思しきファンには「久しぶり!元気ですか?」「めっちゃ痩せたね!」と声をかけるなど、噂に違わぬ神対応ぶりを披露して見せていた。


 握手会の映像はこれまでもテレビ番組などで紹介されていた。が、今回のように10分ほどの長尺でじっくりとそのやり取りを見せていくコンテンツは今まであまりなかった。


 事実、コメント欄には「握手会初めて行く人はどんな感じか不安やと思うからこういう動画は貴重だと思う」と評価する声や、「勝手に握手会ってヤバい人多いのかなとか思ってたけど、全然コミュ力高い人ばっかでイメージ変わった」「1枚でこんなに長く話して貰えるの??いいなぁ、行こうかなぁ」と、握手会の魅力に気付いた旨のメッセージも多い。こうした知っているようで知らなかったAKBグループの裏側を見せていくことで、幅広い層に訴求できるのではないだろうか。


 また、今年元日には、間もなくAKB48から卒業する峯岸みなみがYouTubeチャンネルを開設したことも話題になった。2月10日現在、峯岸のチャンネルで特に再生回数を稼いでいるのは、64万回再生の「【ガチすっぴん】現役アイドルのズボラすぎる毎日メイクチャレンジ」と、高橋みなみがゲスト出演した36万回再生の「【初出し有】たかみながお家に遊びにきて色々喋ってくれた」だ。


 高橋と峯岸の対談動画には懐かしさを覚える人も多く、コメント欄には「小嶋陽菜を呼んでこい」「元祖神7全員に出演して欲しい….マジで…お願いします」「あの頃のAKBをもっかい観たいなあ」と、黄金期のメンバーを同じ画角(がかく)で観たいという声も少なくない。


 こうしたOG対談企画を柏木がやるのも一つの手だろう。柏木は2007年のデビューから12年間、AKB48で活動してきたグループの生き字引的存在。峯岸はもちろん、指原莉乃や渡辺麻友など交流のある元主要メンバーも多く、対談をするとなればバズりそうだ。


 芸能人がチャンネルを開設するのが珍しくなくなっている今のYouTubeにおいて、AKB48メンバーの単独チャンネルに求められるのは、奇をてらった企画ではなく、やはり、握手会の裏側や人気メンバー同士の交流など、いかにもAKBらしいコンテンツではないだろうか。その意味で、現役メンバー中、もっともキャリアがあり、知名度のある柏木の活躍が、AKBの単独YouTubeチャンネルプロジェクトの趨勢を握っているといえるだろう。(こじへい)