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エミネム、アカデミー賞欠席から17年 受賞曲をサプライズ披露

2020年02月10日 20:12  Techinsight Japan

Techinsight Japan

バックステージでエルトン・ジョンとの再会も果たしたエミネム(画像は『Marshall Mathers 2020年2月9日付Instagram「I got to see my Uncle Elton tonight at the Oscars.」』のスクリーンショット)
米出身ラッパーのエミネム(47)が、このほど開催されたアカデミー賞授賞式にサプライズ登場した。2003年に主演映画『8 Mile』でオリジナルソング賞を獲得するも当日会場に姿を見せなかったエミネムが、受賞から17年目にしてついにステージに立った。

現地時間9日、ロサンゼルスの「ドルビー・シアター」にて第92回アカデミー賞授賞式が開催され、米出身カリスマラッパーのエミネムがサプライズ登場を果たした。2002年、デトロイトの貧困地区で過ごした自身の壮絶な生い立ちをもとに作られた『8 Mile』で映画初主演を果たし、翌年の第75回アカデミー賞では主題歌『Lose Yourself』がオリジナルソング賞を受賞。ラップソングによる初受賞という快挙を果たすも、エミネムは授賞式を欠席していた。

あれから17年経ち、このたび第92回アカデミー賞授賞式でようやくステージに立ったエミネム。彼の出演は当日まで極秘だったため、本人がステージに姿を現すと会場は大きなどよめきと歓声に包まれた。全盛期には、ステージで見せるその尖った態度や攻撃的・挑発的な歌詞が子供に及ぼす影響を懸念した保護者や学校関係者が“非聴運動”を起こすなど物議を醸したエミネムだが、オスカー受賞から17年が経過した今もラッパーとして唯一無二の存在感は変わらず、彼の圧倒的なパフォーマンスは「ドルビー・シアター」をものすごい熱気に包み込んだ。

キャッチーかつ卑猥な歌詞には時折「自主規制音」(通称“ピー音”)が被せられたが、エミネムのステージにすっかり魅了された観客席のセレブ達はノリノリで歌詞を口ずさんでいた。パフォーマンス終了後には、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオ、ビリー・アイリッシュといった多くの“ビッグネーム”からスタンディングオベーションを浴びたエミネム、オスカー受賞から17年後に実現したサプライズステージは大盛況のうちに幕を閉じた。

エミネムはのちに自身のTwitterを更新し、

「ほら、もう一度チャンスがあるなら、また“次”があるとしたら…アカデミー賞主催者の皆さん、僕を呼んでくれてありがとう。出席に18年(正確には17年)もかかってしまって申し訳なかった。」

とツイート。『Lose Yourself』の歌詞の一部を引用した洒落た言葉にはファンからたくさんのメッセージが寄せられている。

ちなみに2003年に授賞式を欠席した際には「当日のパフォーマンスで放送禁止用語を控えるように」との指示が気に食わず、出演をボイコットしたと噂されていたエミネムだが、のちに「(ラッパーである自分が)アカデミー賞を受賞するチャンスなど、どうせゼロに決まっている」と見込みがないとの思い込みから欠席したと本音を明かしていた。

授賞式欠席から17年を経てようやく会場で『Lose Yourself』のライブパフォーマンスを実現させたエミネム。サプライズ登場だったこともあり、ただただ呆気に取られる人、怪訝そうな面持ちでステージを見つめる人、歓喜の声をあげる人など様々なリアクションが見受けられた。どうやら今年のアカデミー賞でもっとも話題をさらったのは、ビリー・ポーターのコスチュームでもブラッド・ピットのスピーチでもなく、ラッパーのエミネムだったようである。

画像は『Marshall Mathers 2020年2月9日付Instagram「I got to see my Uncle Elton tonight at the Oscars.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)