ヤフー知恵袋に1月下旬、「男って育児や家事の物覚え悪いものですか?」という質問がありました。質問者は乳幼児を子育て中の母親。夫は一人暮らし経験もあり、周囲からはイクメンと呼ばれているそうですが、毎回頼んでいる休日の朝のオムツ替えや、ちょっとした家事でもすぐやり方を忘れてしまうと不満を漏らしています。
「何度も最初から同じ説明をさせられるこちらもしんどいし、そこまでして覚えないのは脳障害を疑うほどで、こんなんで仕事できてんの?と疑問なほどです…」
と苛立ちを抑えきれない女性は、近々入院予定とのこと。
入院中、子どもは夫に委ねなくてはなりませんが、子どもグッズの置き場所は20回は教えているのに、「子どもの用具はどこ?メモしといて!」と言われたそう。「なんで忘れるんですか?今これを読んだ人ですら忘れないと思うんですが…」と呆れています。(文:篠原みつき)
「それはあなたの旦那が無能なだけ。育児家事出来る男は山ほどいます」
仮にメモを書いてもメモをどこに置いたか忘れるだろうし、そもそも自分でメモをとらず、妻に書かせようという根性が気に入らない様子の質問者。電車でダンナの愚痴を言う主婦たちの会話を聞いて、どこも同じだと感じたようで、
「男はみんなアホなんですか?」
と問いかけています。
これに対して回答欄には、「忘れるんじゃないんです。覚える気が無いんです」といった答えが多数寄せられました。また、「おい男をひとくくりにするな(笑)」と反発する人も。また、
「それはあなたの旦那が無能なだけ。育児家事出来る男は山ほどいます」
「僕の周りには家事や育児を苦にしない男性が多い」
という指摘も多く、筆者も同感です。苦もなくできる男性には、一人暮らし経験などの共通点があるといいますが、質問者の夫は一人暮らし経験があります。家庭内では家事や育児を自分の仕事だと思っていないのかもしれません。
子育てで妻が頼るのは「親」が48.9% 夫は4割に届かず
他方、回答の中には「『男は男らしく。家事などしてはいけない。男が廃る』と言い聞かされ育てられた人はしないのかもしれない」という指摘もありました。これを書いた人は、夫が「男らしく」が口癖で、家事はできるのにしないと書いています。
質問者は「たしかに(夫は)そんなこと言ってました!」と答えています。「自分のやり方でいいなら得意だからすべてやってあげる」とも言われているそうなので、物覚えが悪い、やる気がない、というよりもハッキリ「覚えたくない」のかもしれません。
男のプライドや自分のやり方を通したい気持ちは分かりますが、夫のやり方は「洗剤をアホほど入れる」など、自己流過ぎて口出ししたくなるといいますから、悩ましいところです。
国立社会保障・人口問題研究所の2018年 「第6回全国家庭動向調査」では、妻が誰に支援を頼むのかたずねています。「出産や育児で困ったときの相談」で最も多いのが「親」で48.9%と半数近く。夫は34.9%にとどまっています。
また、「出産・子育てに関わる世話的サポート資源(長期)」でも、平日の昼間に子ども(1歳まで)の世話をするのは「妻」が 87.6%ときわめて高く、続くのは「親」ですが1 割未満です(「公共の機関など」は15.3%で増加傾向)。夫には長時間労働などの問題があるでしょうが、意識して子育てに関わらないと、子どもからも妻の心からも遠ざかってしまうことは、覚えておいたほうがいいと思います。