2020年02月06日 16:52 弁護士ドットコム
フードデリバリー「ウーバーイーツ(Uber Eats)」の配達員でつくる「ウーバーイーツユニオン」は2月6日、危険運転の撲滅を求める声明を発表した。配達員も含む全ての人に交通ルールを守るよう求めている。
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1月23日には、移動中にバス運転手から危険な幅寄せ、追い越しなどをされた配達員の動画が話題となった。
被害にあったヒカリマンさん(27)は、東京・霞が関の厚労省記者クラブでの会見で、こうした自動車の危険運転は「日常茶飯事」といい、「道路を使う人全員が、今一度交通ルールを確認できたら」と話した。
ヒカリマンさんが被害にあったのは、1月23日午後4時20分ごろ。配達の合間の移動中で、明治通りを池袋方面から新宿方面へ走っていた。
車道の左側端にある「自転車ナビマーク」に沿って走行していたところ、バスが後方から急接近。バスは至近距離でヒカリマンさんを追い越し、急停車した。「幅10センチくらいのスレスレ状態で通過された。心臓がびくってなって、怖いなと思った」と振り返る。
ヒカリマンさんは1月29日、道路交通法の車間距離保持義務違反、急ブレーキ禁止違反などに当たるとして、戸塚警察署に被害届を提出した。
バス運転手はヒカリマンさんに「歩道を走れ、歩道を」といった発言もしており、声明では「自動車運転者の誤った認識の改善を求め、自動車が自転車を公道から排除するような行為を行うことに抗議する」としている。
ユニオン執行委員長の前葉富雄さんは「配達員はいつも自動車の危険な運転にさらされている。一方で、配達員の方も、逆走したり歩道をすごいスピードで走ったり危険な運転をしている人もいる」と話す。
ユニオンでは1月7日から配達員の事故に関する情報を集めており、2月6日までに19件が報告されているという。調査に協力している「東京労働安全衛生センター」の天野理さんは、「配達員がどんな環境に置かれているか、調査結果から対策の方針も見えてくると思う。ぜひ情報を寄せてほしい」と呼びかけた。