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小松マテーレの中国子会社が設立1年未満で清算、事業拡大見込めず

2020年02月04日 16:12  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

小松マテーレの公式サイトより
合繊生地メーカー小松マテーレが、2月4日の今日開催した取締役会で、中国の連結子会社である小松美特料繊維(海安)有限公司(以下、小松美特料繊維)を解散および清算することを決議した。中国国内の法令に従い、手続きが完了次第清算結了になるという。
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 小松マテーレは中国市場での事業拡大を図るため、生産子会社として小松美特料繊維を昨年5月27日付で設立。ポリエステルやナイロン織編物の高加工技術による無地染め、複合薄膜素材、コーティング加工などを行ってきたが、中国国内の経済環境や事業環境の変化により、事業の拡大が難しいと判断し、解散を決議したという。米中間の貿易摩擦などに影響を受けたと見られる。
 小松マテーレが同日に発表した2020年3月期第3四半期の連結業績(2019年4月1日~2019年12月31日)では、売上高が281億6,900万円(前年同期比3.6%減)、営業利益は16億円9,700万円(同4.7%減)、経常利益は21億1,400万円(同7.6%減)だった。国内の繊維事業は、ユニフォーム分野が伸び悩んだもののファッション分野が回復。海外では、衣料ファブリック部門で特に欧州向けのラグジュアリーファッションや北米向けのスポーツ分野、中東向けの民族衣装について堅調に推移し増収となった一方で、欧州向けのスポーツ分野と韓国向けのファッション分野が減収となった。
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