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「トミー ヒルフィガー」障がい者のニーズに対応したコレクションが日本上陸 着脱しやすいデザインに

2020年02月03日 11:12  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

TOMMY HILFIGER ADAPTIVE
「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」が、障がいのある大人と子どものために着脱しやすい機能を加えたコレクション「TOMMY HILFIGER ADAPTIVE」の日本における展開を3月から開始する。

 「TOMMY HILFIGER ADAPTIVE」は、2016年春にキッズ向けコレクションとして誕生。2017年秋冬から大人向けの展開を開始し、年2回コレクションを発表してきた。これまで米国内のオンラインのみで取り扱ってきたが、今春から日本とヨーロッパ、オーストラリアでオンライン展開を開始する。

 コレクションは、ファスナー等の開閉を簡単にできる機能のほか、車椅子利用者の悩みを考慮した機能、義手や義足など装具に対応した機能を備え、かつ目立たないようにデザインされた商品がウィメンズとメンズ、キッズ向けに揃う。例えば、ボタンやジッパーにはマグネットを使用することで、細かい手先の動きが苦手な人でも開閉しやすい。トップスはネックラインにマグネットや面ファスナー等で開閉機能を付け、簡単に着脱できる。パンツはドローコードやゴム仕様のループを付けているため足が不自由な人でも引き上げやすく、裾に開閉機能を付け脚の装具や矯正器具、ギプスなどに対応したデザイン。また、車椅子に乗る人にとって着心地が悪くなる原因の一つでもあるポケットを排除している。ウィメンズ、メンズ、キッズで約90型という充実したラインナップで、国内の発売時期は3月中旬頃を予定しているという。

 ファッションブランドが障がいを持つ人のニーズに応えたコレクションを継続的に発表するのは珍しく、「TOMMY HILFIGER ADAPTIVE」立ち上げの背景にはデザイナー トミー・ヒルフィガー自身が自閉症の子どもを育てたという経験がある。「毎朝の着替えはいつも我が家の重要な話題でした。子どもが学校の友達と同じものを着られないこと、そして大人であっても同僚と並んだ時に引け目を感じること、それがどういうことかをこの目で見てきました。こんなことがあってはいけないのです。誰にも心地よいと思える服を着て、自信を持つ権利があるのです。毎日着る服を選ぶということは、不安な気持ちになることではなく、楽しいことであるべきなのです」(トミー・ヒルフィガー)。「TOMMY HILFIGER ADAPTIVE」のアイテムはいずれもトミー ヒルフィガーらしいポップなカラーリングやロゴを取り入れたデザインで、より多くの人にとってファッションを楽しむきっかけとなりそうだ。