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デミ・ロヴァート、グラミー賞授賞式のパフォーマンスは「感情の波が一気に押し寄せてきた」

2020年02月01日 13:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

『Anyone』を熱唱したデミ・ロヴァート(画像は『Demi Lovato 2020年1月27日付Instagram「What an unbelievable night.」』のスクリーンショット)
現地時間1月26日に開催された第62回グラミー賞授賞式にて、渾身のパフォーマンスを披露したデミ・ロヴァート。スタンディングオベーションとなった感動のパフォーマンスから4日が経過した30日にはラジオ番組に出演し、薬物依存を乗り越え3年ぶりに立ったグラミー賞授賞式という晴れの舞台への思いを語った。

米出身の人気歌手デミ・ロヴァートが、2017年の第59回グラミー賞授賞式以来およそ3年ぶりに同ステージに立つことが明らかになったのは、先月半ばのことだった。2018年夏に薬物過剰摂取で一命をとりとめた彼女にとって公の場でのパフォーマンスは1年半ぶりだったため、デミの選曲には大きな注目が集まっていたが、授賞式当日に彼女が歌ったのは、薬物過剰摂取で救急搬送されるわずか4日前にレコディーングした楽曲『Anyone』だった。

白いドレスに身を包みステージの中央に立つデミは、ピアノの伴奏が始まると不安げな面持ちで歌い始めたが、出だしからほんの数秒が経過したところでパフォーマンスを一旦中断する場面が見られた。そんなデミには会場から温かい声援が送られ、ピアノ伴奏者がもう一度冒頭から弾き始めると、デミは目を閉じ気を取り直してパフォーマンスに臨むのであった。

「私に耳を傾けてくれる人なんて、誰一人いない」

「神様、誰かいませんか? 私には誰かが必要なのです」

これまで摂食障害や双極性障害、薬物やアルコール依存など様々な困難と向き合い、長い間暗闇の中を独りきりでさまよってきたデミ。彼女の悲痛の叫びとも取れる同曲を全身全霊を込めて歌う姿は、会場を感動の渦に包み込み、パフォーマンスの終わりには拍手喝采が鳴り響いたものだ。

デミはその数日後にラジオ番組『Radio Andy』に出演したが、パフォーマンス冒頭で一時中断した理由についてこのように明かしている。

「感情が抑えきれなくなったんだと思う。会場前列には母や姉、妹もいて。あの場に家族がいたのを見たとき、感情の波が一気に押し寄せてきたの。」

薬物依存で入院した際は「もう音楽復帰はできないかもしれない」という思いが頭をよぎったこともあったそうだが、もしまたステージに戻れる日が来るのなら、それはグラミー賞授賞式、そして歌うのは『Anyone』と心に決めていたそうだ。

この日のパフォーマンスには本人も大変満足しているようで、のちにデミはInstagramに

「素晴らしい夜。2年ぶり近いステージ復帰。私にとってものすごくエモーショナルな夜だったわ。愛とサポート、そしてこの時間をシェアしてくれたみんな、どうもありがとう。」

と綴っている。

ひとまず大きな舞台を終えたデミだが、次は現地時間2月2日にマイアミで開催される第54回スーパーボウルでの国歌斉唱という大役が待っている。『Radio Andy』では「グラミー賞よりも緊張する」と本音を漏らしていたが、「ハードロック・スタジアム」のおよそ6万5000人の観衆の前で披露する『星条旗(The Star-Spangled Banner)』にも、大きな注目が集まることだろう。

画像は『Demi Lovato 2020年1月27日付Instagram「What an unbelievable night.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)