トップへ

楽天「送料無料ライン」の導入に変更なし、三木谷社長が出店者に理解求める

2020年01月30日 21:32  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

楽天 三木谷浩史代表取締役会長兼社長(2019年10月撮影) Image by: FASHIONSNAP.COM
楽天市場の「送料無料ライン」を巡って、出店者側から抗議を受けていた楽天だが、三木谷浩史代表取締役会長兼社長は3月18日に導入する計画を変更しない意向を示した。
【あわせて読みたい】楽天がファッション事業強化、東京ファッションウィーク冠スポンサー契約は「最低でも10年間」長期継続目指す

 楽天市場での送料はこれまで出店者に金額設定を委ねており、一部では商品価格よりも送料が高いものもあった。楽天の調べによると、楽天市場での購入を断念した人のうち送料を原因にあげた割合は約70%にのぼり、顧客からも「送料が分かりにくい」という声が上がっていたという。同社はサイトの利用者増加のほか、既に利用している顧客へのサービス拡充のため、昨年1月に全店舗の買い物で総額3,980円以上を購入した場合に送料が無料になる「送料無料ライン」を今年3月18日に導入すると発表していた。
 施策が導入された場合、出店者側の送料コストの負担が懸念されている。「ワークマン(WORKMAN)」は導入前の2月28日をもって、楽天市場店を閉店すること発表。また、楽天市場の出店者による任意団体「楽天ユニオン」が今月22日、送料無料化が一方的に決定されたことや強制的である点が独占禁止法に違反するとして1,700人超の署名を提出するとともに、公正取引委員会に対し調査を求めるなど波紋を呼んでいる。
 これに対して三木谷社長は、出店者向けに毎年開催している「楽天 新春カンファレンス2020」内で「送料無料ラインを実行すれば十数パーセントの流通総額が上昇する見通しで、皆さんの利益に繋がる」と説明。さらに「楽天市場と出店者の皆さまの為に絶対に必要な施策。出店者さまにはご理解いただき、一丸となって成長していきたい」と理解を求めた。
【もっと詳しく】ワークマンが楽天市場から撤退、「送料無料ライン」導入を前に