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キーエンスの大学生向け奨学金がすごい 月8万給付、所得制限なし、2020年度は500人採用予定

2020年01月28日 16:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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キーエンスが設立した財団、キーエンス財団の奨学金が話題だ。対象は募集年度の4月1日に20歳以下の4年制大学の新1年生で、奨学生に選ばれると4年間、月額8万円が給付される。4年間の給付総額は384万円になる。

返済義務はなく、貸与型奨学金、大学の授業料減免制度との併用も可能だ。応募にあたり、世帯の所得制限はない。2019年度は全国28大学、125人の奨学生が採用された。

従来の奨学金はその大半が貸与型であるため、卒業後の返済がネックになる。奨学金の返済ができず苦しむ若者も社会問題と化している。

「2~4年生を対象にした新たな支援も検討中」

財団は2018年に設立された。財団事務局の担当者は、

「キーエンスは、本業での社会貢献としては、おかげさまで業績を拡大させていただいておりますので、また別の方向で社会貢献ができないかと考えたとき、貸与型奨学金の多さに注目しました。大学を志す人の若者への支援が不十分だという思いから、社会貢献の一環として財団を設立しました」

と、設立の背景を語る。

奨学生への申し込みは、学生本人がホームページを通じて行う。高校の成績による制限はないが、1次選考時には、高校3年時の成績に基づく数値を記入する必要がある。2次選考では書類と小論文の審査があり、原則として面接は行わない。

奨学生に採択された場合、1年生の10月から毎年4月、10月に成績証明書、在学証明書提出するほか、所定のレポートを提出する必要がある。在学中に成績が下がってしまった場合にも、一時的に成績が下がったことだけで減額や停止はしない方針だが、「改善されない場合には奨学金給付停止や資格喪失の検討をさせていただく可能性」はあるという。

学内で転部をしたり、他の大学に編入・転入したりした場合は、再審査の上で判断される。2020年度の募集人数は500人と、2019年度より大幅に増えた。

「元々、なるべく多くの人を支援したいという思いがありましたが、2019年度は初回ということもあり、背丈にあったことをできずに学生に迷惑をかけてはいけないと、4年制大学の125人の募集にしていました」

現在は4年制大学の1年生のみの募集だが、

「詳細は申し上げられないが、現在、2~4年生を対象にした新たな支援も考えているところ」

だそうだ。6年制大学の学生を対象にすることも、今後の可能性としてあるという。2020年度の応募は2月3日から始まる。