就職活動における面接は、重要な選考過程の一つだ。採用する側にとって、応募者を対面で見極める良い機会であることに加え、応募者側からみてもまた、自分が就職するかもしれない会社の雰囲気を探る場になる。
だが、就職面接で面接官に失礼なことを言われ、会社の印象を悪くした経験のある人もいるようだ。ガールズちゃんねるに1月22日、「面接で『失礼だな』と思った、面接官の言動」というトピックが立った。(文:石川祐介)
学生時代に頑張ったことを答えたら「ボランティアと仕事は違う」
トピ主がまず挙げたのは、パソコンに何やら入力しながら話を聞く面接官。「最近の面接のやり方なのかもしれないけど、何か失礼だなと思いました」と不満を綴った。コメント欄にはこのほかにも自分が出会った"失礼な面接官"情報が多く寄せられている。
「学生時代に力を注いだことを聞かれ、ボランティアの話をしたら、『ボランティアと社会人の仕事を同じと思われたら困るんだよね』と言われた」
「超ブラック企業から転職の面接で、自分の長所を聞かれたので『我慢強いところです』と答えたら、『1年ちょっとで会社辞めて我慢強いって』と鼻で笑われて感じ悪かった」
横柄な態度の面接官にあたってしまい、嫌な思いをする人は多いようだ。自社のニーズとマッチするかを判断するために、求職者の経歴や特長を詳しくヒヤリングするのが面接の本来の目的であるはずだが、最初から否定的な言葉を口にしたり、応募者を鼻で笑うことなど言語道断だ。
「プライベートなことを多少聞くのは問題ないけど、グループ面接で人のプライベートに土足で踏み込んでずたずたに言う面接官」
また、他の応募者の目もあるグループ面接では、個人のプライバシーには配慮してほしいところ。ところが、認識が足りない面接官もいるようだ。
彼氏がいると答えたら「結婚の予定は?」「子どもは?」と質問攻め
このほか、ハラスメント被害に遭ったという報告も。
「幼稚園の男性園長との面接で『一人暮らしなんですね。いきなり家に行くと男の人がいたりするのかな?』とにやけながら言われて不快でした」
「彼氏はいるのかって聞かれて正直に『います』って伝えたら『結婚の予定は?』『子供は?』とか凄い聞かれて戸惑ってしまった。『いや、それはまだ」としか答えられなかった」
応募者が女性の場合、結婚や出産の予定を聞かれることは珍しくない。産休や育休の取得、または離職した場合に、配属先に一人分の穴が開いてしまうことを心配するのが一般的な理由だ。
ただ、聞く側の面接官が下心丸出しでは、不快な印象を与えかねない。理由が正当化されるからといって何でもかんでも聞くのではなく、やはり他人のプライバシーに踏み込んでいる自覚が持つ必要がある。
さらに、血液型を聞かれたという人も。
「B型ですと答えたら周りの面接官達がザワザワ、クスクスし始め気分が悪かった。結局落ちた」
特定の血液型に対する先入観や固定観念を押し付けることは「ブラッディハラスメント(ブラハラ)と呼ばれる。血液型だけが原因で落ちたかどうかは定かでないが、回答内容を嘲笑すること自体は面接官失格と言えるだろう。
会社によっては、面接官があえて否定的な態度をとったり、意地悪な質問をする"圧迫面接"で応募者の対応能力を試すケースもある。面接官の態度や言動が気になることもあるかもしれない。だが、応募者側は平静を保ったまま、笑顔で応えることを強いられるのもまた、面接という選考の難しさと言えるかもしれない。