一口に社内格差といってもさまざまだ。企業口コミサイト「キャリコネ」には、
「ボーナスが現金支給なので、給料格差はある意味で一目瞭然」(研究開発/20代後半/女性/正社員/年収350万円)
といった声が寄せられている。茶封筒を渡される緊張の瞬間が容易に想像できる投稿だ。今回は社内格差を痛感させられた口コミを見てみよう。
「同一労働同一賃金と言われている昨今ですが、正社員との賃金の格差はハッキリ」
「事務方と現場との賃金格差は埋まらない。滅多に現場から事務方への異動はできないが、仮に異動後に務まらなくても元の現場職には戻れない。賃金ベースが違うので」(その他/40代後半/男性/正社員/年収400万円)
「同一労働同一賃金と言われている昨今ですが、店頭業務に差はなく一通り同じ仕事をしているにもかかわらず、正社員との賃金の格差はハッキリあります」(カウンターセールス/40代前半/女性/契約社員/年収350万円)
「東京本社は土日祝日休みだが、大分工場は月1回土曜出勤がある。その代休は存在せず、本社との休日日数の格差がある。そこに不満を持っている社員も多い。休日日数の格差は入社の学歴などは関係なく、配属された時点で格差となる」(その他/20代後半/男性/正社員/年収370万円)
「残業や休日出勤は担当した施設によってかなり格差がある。毎週土曜出勤している営業員がいる一方、完全週休2日の休みをとれる営業員もいた」(法人営業/50代後半/男性/正社員/年収300万円)
賃金や休日面に社内格差を感じる声が多く挙がった。こうした口コミが減っていかない限り、格差是正を謳う「同一労働同一賃金」の真の実現とは程遠いのが現状のようだ。残業規制だけでなく、こうした格差を埋める、「働き方改革」も必要な時期に差し掛かっていると言っても過言ではない。
「技術マニュアルや標準マニュアルが存在しないため、社員の作業レベルの格差が激しい」
「現場配属と本社配属では業務負荷の格差が大きい。本社は業務負荷が大きいにも関わらず、給料は一律で現場と同じ。現場配属の方が圧倒的に融通が利き、若手が活躍しやすい環境」(営業/20代前半/女性/正社員/年収400万円)
「社内に技術マニュアルや標準マニュアルが存在しないため、社員により作業レベルの格差が激しいです。また、生産設備の問題を棚上げしたまま量産を続行するため、不良率が高く後工程のコストが非常に割高です。指摘しても誰も改善しようとしない」(金型設計/40代後半/男性/正社員/年収406万円)
「若い世代の人は比較的に給料が低いので、古い人との賃金格差が非常に大きい。いくら実績を作っても1円の昇給もなく、上の人からは褒められるが、それだけで終わる」(その他/40代後半/男性/正社員/年収400万円)
現場より本社の方が業務の負担を強いられる会社もあるようだ。とはいえ、若手の活躍が望める現場なら、将来性もある。
一方、そうした若手の芽を摘む年功序列が足かせとなり、結果的に古株陣に対する待遇の格差を生んでいる会社もあった。現在は終身雇用の崩壊が叫ばれる時代だ。今後は年功序列による格差も、自然とフェイドアウトしていくのかもしれない。