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『NAMM2020』でも好評、日本発8ビット波形メモリコンパクトシンセ『LIVEN 8bit warps』

2020年01月25日 08:02  リアルサウンド

リアルサウンド

LIVEN 8bit warps

 Kickstarterでキャンペーン中の『LIVEN 8bit warps』は、マシンライブに特化した日本のコンパクトシンセ。ワープ、アタック、モーフィング、FMの4種類の8ビット波形メモリシンセエンジンに64ステップシーケンサー、4トラックオーディオルーパーなどを搭載しながら2万円程度という手頃な価格設定もあり、海外メディアや音楽家からも注目を集めている。


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・マシンライブ特化のコンパクトシンセ
 『LIVEN 8bit warps』は、先に述べた機能に加え、SYNC IN/OUT、MIDI IN/OUT端子、フィジカルコントロールノブ16個、ステップ毎のパラメーターロック機能など、マシンライブに特化した機能もさることながら、動画を見てもわかるように、筐体が小ぶりであることも特徴。サイズは297mm x 176mm x 48mmで、重さも790gとモバイル性の高さもライブパフォーマンスの自由度を広げてくれるだろう。


 電源は9V DCの他、単三乾電池6本での駆動もサポートしており、ビルトインスピーカーも付いているので、単体で場所を選ばず楽しめる。


・日本から新しい音楽文化誕生の寄与を目指して
 『LIVEN 8bit warps』を手掛けたのは、工学博士でもある遠藤 祐氏によって2004年に東京で設立された株式会社ソニックウェア。


「今までにない楽器の発明と進化に挑戦し続けることで、新しい楽曲や音楽文化の誕生に寄与すること」をミッションに掲げ、2019年にはポータブルシンセサイザー「ELZ_1」を発売。ELZ_1は、ドリーム・シアターのJordan Rudess氏、ザ・フーのPete Townshend氏、BTことBrian Transeau氏など名だたるプレイヤー達からも高評価を受けているそうだ。


 これに続き、よりライブパフォーマンスにフォーカスしたLIVEN(ライヴン)シリーズの第一弾として造られているのが今回紹介した『LIVEN 8bit warps』。その開発製造ではELZ_1で培った経験が活かされているという。


・NAMM2020でも好評
 ソニックウェア社は去る1月16日から19日までアメリカで行われた世界最大規模の楽器ショー、『NAMM 2020』にLIVEN 8bit warpsのプロトタイプと共に出展している。これもあり、YouTubeなどで製品名を入力するとソニックウェア社のブースを訪れたサウンド系メディアの動画を見つけることができるだろう。


 上の動画は、シンセサイザープレイ動画やチュートリアル動画などで知られるTrue Cuckoo氏によるもの。日本語と英語の動画となっており、7分あたりから実際に遠藤氏が操作しながら日本語で各機能の説明、18分あたりからはTrue Cuckoo氏がプロトタイプをいじり、演奏を始める。


・Kickstarterでの資金調達は順調
 現在『LIVEN 8 bit warps』キャンペーンは500万円の目標金額に対し、アメリカと日本からのバッカーを中心に845万円程度の資金が集まっている。


 Kickstarterキャンペーンでは予定販売価格の1割引となる1万8000円から『LIVEN 8 bit warps』がリワードとして提供されている。True Cuckoo氏の動画の中で遠藤氏も語るようにこの価格はかなり頑張っているようで、MusicTechなどの海外メディアもこの性能でこの値段を実現している点を評価している。


 Kickstarter支援者へのリターン分は6月発送予定だとのこと。なおスペック詳細は今後変更になる可能性があるとのことなので、気になるがクラウドファンディングには手を出したくないという方は、6月以降同製品のレビューなどをチェックするといいだろう。
(Yu Ando)