今回のライブではセレイナがメインMCを担当。最初のMCではふたりが簡単な自己紹介をして、ナイの英語をセレイナが訳していく。
そしてすぐに3曲目の「Army of Two」へ。これはふたりの美しいハーモニーが響く、劇中でも印象的に使われていたナンバーだ。4曲目の「Day By Day」では、前回のライブと同様に間奏にバンドのメンバー紹介が行われ、ギター、ベース、キーボード、ドラムがそれぞれソロを披露した。
ここでいったん会場のライトが落ち、舞台袖に登場したキャロル役・島袋美由利とチューズデイ役・市ノ瀬加那にピンスポットが当たる。
ふたりが披露したのは朗読劇で、キャロル&チューズデイがマーズ・ラウンジでの初めてのライブに臨んだ5話の楽屋でのやり取りが、生アフレコのような形で演じられていく。これが終わるとナイとセレイナが、キャロル&チューズデイがそのときに歌った曲「Someday I'll Find My Way Home」を歌唱した。
このようにして、楽曲と朗読劇がリンクしつつ、全24話のストーリーをステージ上でゆるやかに再現していくのが、今回のライブのコンセプトだ。
ピョートルの華やかなパフォーマンスの後は、クリスタルのシンガーボイスであるローレン・ダイソン(Lauren Dyson)の出番に。
大物女性シンガーのクリスタルそのものという金髪のロングヘアで、「Unbreakable」を朗々と歌唱。さらに16話に登場した往年の名シンガー・フローラの曲「Give Your The World」もカバーした。
出演者全員の出番が一周すると、ライブはいよいよ後半へ。アリサが2クール目の曲を中心に4曲を披露したのち、アリサ自身が作詞した悲しみに満ちた曲「Endless」、劇中ではピョートルとのコラボ曲だった「LIGHTS GO OUT」など、アンジェラの心の浮き沈みを表現したパフォーマンスとなった。
ここで挿入された4度目の朗読劇は、島袋、市ノ瀬、上坂による19話のサイドニアフェスのライブ前におけるキャロル&チューズデイとアンジェラのやり取りだ。お互いをライバルと認め合う会話に続いて、ナイとセレイナが登場。サイドニアフェスで披露されたアコースティックナンバー「Message in the Wind」を、しっとりと歌い上げた。
5度目の朗読劇は、ガスがマーズグラミーの受賞ライブに臨むキャロル&チューズデイを鼓舞する22話の場面で、大塚が熱演する。クリスタルとのコラボとなった「After the fire」では、クリスタルのシンガーボイスであるローレン・ダイソンも登場し、3人で息の合った歌唱を披露した。
ライブのラストを飾ったのは、1クール目のエンディングテーマ「Hold Me Now」だ。軽快なポップソングを6人が笑顔で歌い、2時間半にわたるライブの幕が閉じられた。
ライブが終わると、シンガー、声優合わせて出演者全員が今の気持ちをスピーチ。なかでも「奇跡の3時間弱でした」という上坂すみれのコメントが、この日のライブを見事に言い表していた。