最近は、アンガーマネジメントなど、自分の感情は自分でコントロールすべきだという考えが広まっている。しかし、残念ながらブラック企業には怒りをあらわにして八つ当たりしてくる上司もいる。キャリコネニュース読者の販売・サービス職40代男性も
「上司に意味なく殴られたとき。ノルマが無茶なときに退職を考えた」
という。技術職の40代男性も、元勤務先で暴行を受けて退職を決意した1人だ。常に上司の怒声が響く工場系の会社に中途入社し、サービス残業が当たり前のように横行していた。男性は5年半在籍したが、新人が入ってもすぐに辞めてしまう状態だったという。
「僕の後に入ってきた後輩は、すべて僕より先に辞めていきました。そんなある日、トラブルは起きました。商品の数が合わないのを一方的に僕のせいにされたのです。みんなの前で罵倒された挙句、顔面を殴られて眼鏡が吹っ飛び、フレームが少し歪みました」
さすがにその時は「こんなとこ辞めてやる」と思ったという。
「理由を書いて持って行くと『材料が遅れたせいにするな』と言われました」
技術職の50代男性は、社長の言動に不満を感じ退職を決意している。プラスチック製品の金型製造をする会社でのことだ。社長から作業予定表の作成を指示されていたが、期日より遅れて提出してしまった。すると、他の社員も同席する打合せの席で怒鳴られた。その際、
「『なぜ遅れたか書いてこい』と言われ、理由を書いて持って行くと『材料が遅れたせいにするな』と言われました」
という。納期までは約2週間しかない。その間は設計図の完成後の材料発注、製造物の加工修正など、タイトな工程を要する。それなのに社長は「やる気がない」「間に合わせようとする努力が見られない」と言ってきた。男性は、
「自分の作業後のことを考え、次の部署での加工があるので出来る限りのことをしているし、作業納期のことも考えているのに……」
とこぼしている。
「私も同じようにパソコンを向いて話を聞いていたら『こっち向けや』と言われました」
以前、ECサイトの制作会社で働いていた40代女性は、年下の先輩社員から受けた仕打ちを明かす。その先輩社員は、社長が席を外すタイミングを見計らって離席し、交際している彼女に電話をしていた。それも長時間だったという。また、
「お客様を『お前』呼ばわりして暴言も吐いていました。そんなある日、パソコン作業をしながら話しかけてきたので、私も同じようにパソコンを向いて話を聞いていたら『こっち向けや』とか言われました。他にもなぜか『これやからババアは!』と言われてしまい……]
その瞬間、女性は退職を決意し、その場で別席にいた社長に「辞めます」と言って帰ったという。後日、社長に「社会人としてそれでええんか?」と言われたものの、「いいです」と返事をした。ただ、心の中では「それはまずあいつに言ってやれよ」と思ったと綴る。
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