両親を亡くし、病気の弟を支えるため一日に約30円の生活を続けていた中国の女性が栄養失調となった末にこのほど死去した。女性は昨年にメディアで大きく報じられ、中国の慈善団体が彼女のために募金を呼びかけ多額の寄付が集まっていたが、生前に女性が受け取った寄付金はほんの一部だったことが判明した。『South China Morning Post』『Global Times』などが伝えている。
特に多額の寄付を集めたのが、中国の子供達を支援する慈善団体「中華少年児童慈善救助基金会(China Charities Aid Foundation for Children、CCAFC)」だった。CCAFCではウーさんの同意を得て募金を呼びかけ、最終的には100万元(約1600万円)を上回る金額が集まっていた。入院中のウーさんは当初、治療費としてCCAFCから2万元(約32万円)を受け取ったそうだ。
この声明に対して、SNS上では「ウーさんを利用していただけでは?」と非難の声があがった。『South China Morning Post』によると、ウーさんの身内はCCAFCが集めた募金についての詳細を知らなかったという。さらにCCAFCの元職員の女性は「団体が利益を得るためにウーさんを利用した」と話しており、次のように証言した。
画像は『South China Morning Post 2020年1月15日付「China charity fails to transfer funds raised for woman who later died of malnutrition」(Photo: Weibo)』のスクリーンショット (TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)