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「ULTRAMAN」木村良平×諸星すみれ ヒーロー・ヒロイン対談 年齢差15歳に“まさか同い年を演じるとは”【インタビュー】

2020年01月10日 19:53  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

諸星すみれ、木村良平
2019年4月よりNetflixにて配信され、世界的人気を博したフル3DCGアニメ『ULTRAMAN』。シーズン2の製作決定に加え、2020年4月より地上波放送が開始。さらに2020年春には新作スマホアプリ『ULTRAMAN:BE ULTRA』のリリースを予定しており、心躍る展開から目が離せない注目作だ。


同作の主人公は、かつてウルトラマンであった早田進を父に持つ高校生・進次郎。世界平和のためにULTRAMAN SUITを纏う運命に苦悩する姿や、人気アイドル・佐山レナらと織りなす等身大のストーリーとなっている。
ここでは2019年12月14日(土) に開かれた「TSUBURAYA CONVENTION 2019」スペシャルステージに出演直後に、早田進次郎役・木村良平と、佐山レナ役・諸星すみれを直撃! 本作初となるヒーロー×ヒロイン対談が実現した。
[取材・文=潮田茗、撮影=小原聡太]


■新たな展開が続々とあり、作品が“生きている”感覚
――まずは、本日のイベントの感想をお願いします。

木村:最終話の収録が終わってから、そして皆さんの元へお届けしてから時間が経っているにも関わらず、こうしてファンの方々の前に立てる機会をいただけることは嬉しいです。
これまで「ワールドプレミア」や「台湾漫画博覧会」とコンスタントにイベントが開催され、そのたびに新しい目的をもってお会いできています。

今日はセブンスーツのお披露目など、新情報がたくさんありました。作品が生きているという感覚がします。


諸星:イベントに参加させていただくのは2回目でしたが、前回も今回も熱気に圧倒されました。どんどん盛り上がっていく形で、さらに次へと繋がっていけるのが本当にすごいことですよね。

『ウルトラマン』という、誰もが知っている大きな作品にこうして関わらせていただけているのは光栄なことだと改めて思いました。
劇中でレナが歌った「星の欠片」が今後リリース予定であることもお伝えできましたし、新鮮な体験がたくさんできて楽しかったです。

――性別問わず、幅広い世代の方がいらっしゃっているのが印象的でした。

木村:“ツブコン”は男性の多いイベントだと聞いてたんですけど、女性もたくさん来てくださっていましたね。老若男女問わず楽しんでいただけている作品なんだなと実感しました。

――最後、諸星さんがレナの声でご挨拶されたときに、小学生くらいの男の子が「わぁ!」とリアクションした微笑ましい光景も見かけました。

諸星:いきなり大きい声で話したからびっくりさせちゃったかな?

木村:そういうことじゃないと思うよ(笑)。嬉しくて思わず、じゃない?


諸星:あ、そういうことか(笑)。そんな反応していただけるなんて。レナの声として認識してもらえていることも、こうして直接声を届けられたのも嬉しかったです。

■年齢差15歳に「まさか同い年を演じるとは」
――改めて、演じたキャラクターへの印象とアプローチについてお聞かせください。

木村:進次郎は未熟な高校生の男の子なんですけど、徐々に少しだけ大人になっていくのが物語の大事なところ。
最初からヒーローではないですし、少なくともシーズン1の段階では誰もが知っているところのウルトラマンにはまだなることができていない。そんな彼のなかの成長を見せたいというのが、スタッフの方々との共通認識でもありました。


諸星:レナは早田くんよりも大人っぽくて、少しだけ引っ張っていくタイプのヒロインです。
アイドルという点では、私が今まで演じてきた天性のアイドルらしさを持ったキャラクターとは違っていて、自分自身の偽っている部分を出している子。

最初は素でいるときのレナとアイドルと普通の女の子でいるときの差をつけようとしていました。最終的には「どれが本当のレナだろう?」というくらいすごく自然体になれたと思います。


――ULTRAMANである進次郎と、ウルトラマンに当初憎しみを抱いていたレナの関係性の変化も見どころでした。

諸星:このふたりの関係って、すごくいいですよね。レナの中で、ウルトラマンへの気持ちの変化をくれたのは全部早田くんのULTRAMANに出会ったおかげ。レナは早田くんがULTRAMANだって気づいていなかったのにお互い刺激し合っていて、それぞれに成長していく姿があって……。

木村:正直、ふたりは腹を割って話ができているかと言われるとそうではない。だからこそ、無意識で影響し合うことの良さがあったと思います。

諸星:アフレコのとき、(学業の関係で)ほかのキャストさんたちの収録が終わった後に駆けつけで行ってたんですけど、その形もすごく演じやすかったんです。
早田くんやみんなの声を聞いて、変化を感じて、それを受けてお芝居で応えていくことが早田くんとレナの関係性に合っていたと思います。


――同じ事務所の先輩後輩という間柄ということもあり、おふたりだからこそ生まれたお芝居もあったのではないでしょうか。

木村:なにしろ15歳差ですからね(笑)。少しでも油断するとおじさんっぽさが出てしまいそうだったので、そこは気を付けていました。

諸星:まさか同い年を演じられる日が来るとは思ってなかったですね(笑)

木村:(配役を知った時は)「ほお~、ヒロイン、誰が演じるんだろう。え、すーちゃん!? が、頑張る……」ってなりました(笑)。別に無理して若作りしているわけではないんですけど、進次郎のフレッシュさを意識するいいきっかけにはなりました。


――今後、進次郎とレナの間にはどんな展開がありそうですか?

諸星:今のままで。(11話で)「そのままの君でいて」って早田くんに言っちゃったんで(笑)

木村:素直だねぇ(笑)。進次郎はカッコつけたいやつなんで、もうちょっとカッコつけたところが見られるといいですね。

諸星:早田くんがULTRAMANだと気づいた上でのふたりのシーンがほとんどないんですよ。正体を知ってからこのふたりがシーズン2でどうなるかが楽しみですね。
→次のページ:演じる上で、キャラクターを作り上げていくには……

■演じる上で、キャラクターを作り上げていくには……
――役者としてキャリアの長いおふたり。役作りやキャラクターとの距離感など、演じる上で大切にされていることを教えてください。

木村:どうしよう、難しい質問来ちゃった……。

諸星:私もこのお話、ぜひ木村さんに聞いてみたかったんです!


木村:すかさずこっちに振るんじゃない(笑)。僕の場合は、例えば原作がない場合は、台本から読み取って、手がかりをひとつずつ拾い上げていきます。
「こういうことを言うんだ」って気づいたことを線と線で繋げていくと、キャラクターが立体的になる。

その形の中でセリフや仕草が見えてきて、安定していく気がします。本当に、ごく普通で当たり前のことではあるんですけどね。……はい、諸星さんは?


諸星:私はキャラクターに対して「こうなんだ!」と決めつけ過ぎないようにしています。
小さい頃はよく、ディレクションを受けた時にどうしたらいいかわからなくなっちゃっていましたが、オーディションに行くときによくお母さんから「一つだけじゃなくて、何個も引き出しを作って持っていくんだよ」って言われてました。

周りのセリフを拾って、現場で感じたことを受けた上で「こう来たら、こうしてみよう」って柔軟に対応できるように。
この作品の場合だと、収録でモーションアクターさんのお芝居も吸収して、どんどんキャラクターを膨らませていくことを心がけていました。


――最後に、地上波放送やシーズン2製作を心待ちにされているファンの方へメッセージをお願いします。

諸星:まさか自分が『ウルトラマン』シリーズに関われるなんて……と今でも思っています。レナという、覚悟を決めて生きている魅力的な女の子をこの作品のなかで演じられたのはすごく幸せなこと。
今日も嬉しい発表がたくさんありましたし、みなさんも深く『ULTRAMAN』の世界に浸っていきましょう。これからも応援をよろしくお願いします!

木村:皆さんが楽しんでくださったおかげですぐにシーズン2の製作が決定し、休むことなく新しい発表を続々とすることができて幸せな作品。地上波放送が始まるということで、自信を持って未見の方に「ぜひ見てください!」と言えるのは、シーズン1を楽しんでくださった方々のおかげです。
「シーズン2にも期待しているぞ!」と製作陣、スタッフ、キャストたちに向けてハードルをガンガン上げていってください!