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交通事故の死者数「16年連続日本一」の愛知県、現在2位…悲願のワースト返上なるか?

2019年12月28日 08:42  弁護士ドットコム

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交通事故死者数が2018年まで16年連続全国ワースト。そんな不名誉な結果を記録している都道府県がある。トヨタがある愛知県だ。


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愛知県の交通事情といえば、車の運転中、ウィンカー(方向指示器)を出さずに進路変更するなどの「名古屋走り」が知られている。



統計的にみても、愛知県の人口10万人当たりの死者数(2018年)は「2.51人」であり、東京都(1.04人)・神奈川県(1.77人)・大阪府(1.67人)などの大都市圏と比べると高水準だ。



ところが、今年は千葉県(169人)に続く2位(154人)となっており(12月26日時点暫定数)、3位(北海道、152人)も視野に入るなどワースト返上が見えている。悲願達成に向け、県を中心に「ストップ・ザ・ワースト」を合言葉に広報啓発のラストスパートをかけている。



●「人口、自動車台数、道路の長さ、交通量」どれも多いのが愛知県

なぜ、愛知県は16年連続でワーストなのか。弁護士ドットコムニュースの取材に対し、愛知県警は首都圏や関西圏に比べて、自動車依存率が高いことなどをあげる。



「東京都、大阪府、神奈川県の大都市圏は、『人口』や『自動車保有台数』は上位5位以内ですが、『道路実延長』や『交通量(走行台キロ)』では上位5位以内に入っていません。



一方、愛知県はいずれの指標でも5位以内に入っています。ここが交通死亡事故多発の背景になっているのではないかと考えられます」(愛知県警)



●交通事故分析結果に基づく取り組みが「ワースト返上」への手がかり

現在、前年の死者数(189人)を大きく下回り、ワースト返上が見えてきた。要因はどこにあるのだろうか。



「『選択と集中』を旨とし、交通事故分析結果に基づく警察力の重点投入に努めたことが奏功していると考えています。



たとえば、高齢者の歩行中、自転車乗用中の死亡事故の約半数が、自宅から500m以内で発生している状況にかんがみ、2018年11月から交通事故分析システムに高齢者の居住実態を反映させる改良を行い、より的を絞った取り締まり活動や広報啓発活動を進めました」



重点項目の1つには、ながら運転の取り締まりもある。愛知県では2016年、「ポケモンGO」をしていたドライバーが小学生をはねて死亡させる事故が起きているからだ。



この事件も背景として道交法が改正され、2019年12月1日から「ながら運転」に対する罰則が強化された。



「愛知県内で悲惨な交通事故が発生していることから、携帯電話使用等違反の罰則強化による効果や影響については注視しているところです。引き続き重点的な取り締まりを推進してまいります」