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THE ALFEE、代々木で初ライブ「アルフィー銀行は破綻しません。情熱、青春お預けください」

2019年12月27日 20:12  Techinsight Japan

Techinsight Japan

マイクを通さず肉声を届けたTHE ALFEE(C)上飯坂一
デビュー45周年を迎えたTHE ALFEE(桜井賢・坂崎幸之助・高見沢俊彦)が25日・26日に東京・国立代々木競技場 第一体育館にてライブを開催した。例年は東京・日本武道館で23日・24日にライブを行ってきたが、今年は2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた改修工事中のため、場所と日程を移しての公演となった。彼らならではの魅力が存分に盛り込まれたライブに両日で24,000人のファンが歓喜した。

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『THE ALFEE 45th Anniversary Best Hit Alfee 2019 冬の乱 Battle Starship Alfee III』と題したこのライブは、今年6月にリリースされた約3年半ぶりのオリジナルアルバム『Battle Starship Alfee』を象徴する楽曲『Battle Starship Neo』からスタート。続けて『STARSHIP -光を求めて-』『Orionからの招待状』と星にちなんだ曲で、詰めかけたファンを“宇宙戦艦アルフィー”へ引き込んでいく。

坂崎幸之助(65)が「こんばんは! 初の代々木ライブでございます。センターステージで全方位から見られております。45年間休みなくライブを続けてきたTHE ALFEEでございます!」と挨拶した通り、今回のライブは国内バンドのライブ本数で最多記録を更新中のTHE ALFEEにとっても、夏の千葉県・幕張メッセに続き初めての会場だ。

坂崎の言うように、今回のライブの特色のひとつはセンターステージ。しかも曲によって90度、180度…とステージが回転するため、正面が変わる。以前は3人が自らスタンドマイクを持って、立ち位置や向きを変えていたこともあった。それはそれで手作り感があったが、今回はステージをぐるぐると回転させながら歌った曲も飛び出した。桜井賢は「まんべんなくアルフィーのすべてを見てもらえる」、高見沢俊彦は「働く男の後ろ姿を見て!」とアピール。またセンターステージから四方に花道が伸び、メンバーがその先まで行けばスタンド席までの距離も縮まった。


さらに今回は「リストバンド型LEDライト」が全員に配られ、それが自動的に曲に合わせて赤・青・白・黄・緑…と色とりどりに光って演出に一役買った。青白い光を瞬かせて客席一面を星空のように変えたかと思えば、観客ごとに色を変え速いテンポで切り替えて客席をパーティー会場のようにした曲もあった。

高見沢俊彦(65)は、50年前に同所にあったプールに「クラスの仲間と夏休みに来たことがあるんですよ」と思い起こし、「まさか50年後にこの衣装着て、いまだある長い髪を赤く染めながら巻きながらジャンプするとは思わなかったよ!」と笑わせてから「これも皆さんの温かい声援の賜物だと思っています」とファンに感謝した。


このライブでもロック、ポップス、アコースティック、プログレッシブロック、昭和歌謡とバラエティに富んだ楽曲を唯一無二のコーラスで聴かせたTHE ALFEE。高見沢がギターを持たずにハンドマイクで熱唱する『終わりなきメッセージ』、坂崎がハンドマイクでスタイリッシュに歌う『CRASH!』、高見沢がヘッドマイクで振り付きで歌う『D.D.D!』とスタイルもさまざま。『SWEAT&TEARS』では何本もの火花が吹き上がるなか3人並んでヘッドバンギング、『シュプレヒコールに耳を塞いで』では坂崎と高見沢のギターの掛け合いに釘付けにさせ、『ROCKDOM -風に吹かれて-』では観客にリフレインを合唱させ、当時「東京湾13号埋立地」と呼ばれたお台場での観客10万人ライブ『TOKYO BAY-AREA』(1986年)を彷彿とさせた。


最後に高見沢が「みんなとともに歩んだ45年、心から感謝を込めて。みんなと一緒に歌った、そしてツアーをやったことが僕らの誇りかもしれない。そんな思いでこの曲を…」とラスト曲『Pride』を紹介。桜井が伸びやかで艶やかなヴォーカルを聴かせ、最後にサビを3人が楽器を弾かずにマイクを通さずに歌い上げた。ライブでしか決して味わうことができない自分の耳にダイレクトに届いた真摯で圧倒的な歌声に、最大級の拍手が沸き上がった。


高見沢俊彦は「みんなから預かった青春は利息をたくさんつけて返さないといけない。アルフィー銀行は破綻しないようにできています。是非皆さんの情熱、青春などお預けください」とユーモラスに決意表明。「50周年、是非みんなとともに」と5年後を見据えるTHE ALFEEは、29日に大阪城ホールにて今年のライブを締めくくる。来年は『Best Hit Alfee 2020 春の夢』と題し、4月2日から埼玉・川口リリアメインホールを皮切りに全国で31公演を予定している。

ライブ写真:上飯坂一
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)