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J.フロントがパルコをTOBで完全子会社化へ、取得額は約658億円

2019年12月26日 17:52  Fashionsnap.com

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J.フロントリテイリング公式サイトより
J.フロントリテイリングが連結子会社のパルコに対し、株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。公開買付期間は2019年12月27日から2020年2月17日までとし、1株あたり1,850円で3,553万4,216株を買い取る予定。買付総額は約658億円を見込んでいる。
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 J.フロントリテイリングは2012年にパルコの株式約65%を取得し、筆頭株主としてパルコを連結子会社化。両社は2017年11月に開業した上野フロンティアタワーを共同開発し、2020年秋には大丸心斎橋店北館が開業する予定で、これらの協業を通じて、小売事業グループとしての事業基盤や商業施設の競争力、顧客基盤を活用した営業力を強化してきた。今後人口減少やファッションリテール市場の縮小、EC台頭による実店舗の経営環境の変化などを見越し、これまで以上に両社の連携を進めていくため、完全子会社化に向けて動くことを決定したという。
 パルコが完全子会社となった場合、J.フロントリテイリングは不動産事業をパルコに移管してグループ資源の集約化と管理、開発機能と顧客データの一元化を目指す。また、パルコの事業ノウハウを活用してエンターテインメント事業やサービス分野の事業領域を拡大させる。
 なお、パルコは東京証券取引所市場第一部に上場しているが、TOBが完了した場合は上場廃止となる。
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