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ミルクボーイがM-1優勝 トム・ブラウン、オズワルド......ブランド名芸人が台頭

2019年12月23日 10:52  Fashionsnap.com

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ファッションブランド「ミルクボーイ」が2018年12月に開催した「ミルク」との合同ショーより(2018年12月14日撮影) Image by: FASHIONSNAP.COM
12月22日に行われた漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2019」でミルクボーイが優勝した。M-1ファンからすれば歴代最高得点を叩き出した令和最初の王者に喝采と感慨を覚えるかも知れない。しかし、ファッション業界からは聞き覚えのある名前に「あれ?」という声が多数。「あのMILKBOYじゃないよね?」。

 「ミルクボーイ(MILKBOY)」とは、MILKを手掛けるデザイナーの大川ひとみが1974年に設立したメンズブランド。原宿を拠点に、パンクをベースにしながらストリートカルチャーを柔軟に取り入れて多くのファンを獲得し、現在でも業界内外に知られている。今回のM-1の優勝者ミルクボーイがMILKBOYをコンビ名のインスピレーションにしたかは不明。だがツイッターのトレンド入りをしたことで「ファッションブランドのMILKBOYがトレンドに来たと思った」などブランドを知る人達からの"ツッコミ"が多く見られ、ブランド名芸人としても一躍時の人となった。
>>昨年12月に開催、「ミルク」と「ミルクボーイ」の3年ぶりのショーをレポート
 ファッションブランドと誤解してしまう有名コンビ名はミルクボーイだけではない。2018年にM-1決勝に進出したトム・ブラウン。同名の「トム ブラウン(THOM BROWNE)」はニューヨークを拠点とし、トラッドスタイルをベースにアバンギャルドな作風が持ち味でパリコレでも常連のブランド。コンビの方のトム・ブラウンは優勝は逃したが、10組中6位と好成績を残したことで全国的な知名度を獲得した。ちなみにコンビ名の由来はマンガの登場人物とのこと。2年連続でブランド名と勘違いしそうなコンビ名が浮上したことになるが、SNS上ではMILKBOYやTHOM BROWNEを知らない人にとって「今後この2つは芸名のほうが有名になるんだろうな」との感想も漏れている。今回は他にも、決勝進出したオズワルドも英国サヴィル・ロウにフラッグシップを構える「オズワルド ボーテング(OZWALD BOATENG)」を彷彿とさせるなど、ファッション感をより感じさせた一因だろう。
 これまでの歴代M-1出場者を見てみると、2018年決勝8位のギャロップが、エルメスのパフューム「ギャロップ ドゥ エルメス(GALOP D’ HERMÈS)」、2017年に決勝3位の点数を出したミキは「MIKIHOUSE(ミキハウス)」、2008年決勝6位のダイアンは「Diane Von Furstenberg(ダイアンフォンファステンバーグ)」......?さすがに深読みかもしれないが、昨今のお笑いブームに相まって今後はファッションを意識させるコンビ名が成功のジンクスになるかもしれない。
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