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"元請けvs下請け"の戦い「我々の言うことが聞けないのか!」「責任を押し付けて費用を負担させる」

2019年12月22日 08:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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働き方改革の目的には、中小企業へのしわ寄せ防止も含まれる。今年4月に同改革が施行されたが、企業口コミサイト「キャリコネ」には、

「下請けの立場で入っているため、月45時間の残業が数か月続く。月60時間以上のときもある。自社の営業に掛け合っても、『契約終了時まで頑張ってください』と言われるだけで利益が上がらない案件でない限り撤退もない。将来的なキャリアアップにつながらないことが多い」(プログラマ 30代後半男性 正社員 年収450万円)

といった声が寄せられている。今回は下請け・元請けの両者の声を紹介する。【参照元:キャリコネ】

「請負先との契約で決まるため、賞与も昇給もありません」


下請けの仕事は、元請けがあって成り立つ。そのため元請けが公正ではない取引を迫ってくる場合もある。それが、いわゆる「下請けいじめ」で、最終的には下請けの従業員の待遇にしわ寄せが及んでしまう。

「社会保険等の一般的なものにはすぐ加入できるが、それ以外には特にないもない。住宅手当などあればまだいいが、請負業者なので難しいと思う」(技術関連職 30代後半男性 正社員 年収300万円)
「作業時間は請負先との契約で決まるため上限、下限が設定されます。そのため報酬額については全く変わらず、賞与も昇給もありません」(システムエンジニア 50代後半男性 契約社員 年収450万円)

「何も責任のない下請け業者から工事費用を減額して利益を取り戻す」

元請け企業側の声も紹介しよう。

「土曜日は休日扱いであるが、基本的には出社する感じ。下請け業者は休みが少なく、日曜日の出勤もある」(購買・資材 40代後半男性 正社員 年収650万円)
「全部外注に投げて設備員は粗探しがメイン。下請けイジメも甚だしい。本人たちは『我々の言うことが聞けないのか!』的なことしか言わないし、内容も伴っていない」(マンション・ビル管理 20代後半男性 正社員 年収350万円)
「弊社のミスで費用が余計にかかってしまった場合など、下請け業者などに責任を押し付けて費用負担させる。受注額の計算を間違えて利益が足りなくなってしまった場合は、何も責任のない下請け業者から工事費用を減額して利益を取り戻す」(施工管理 30代後半男性 正社員 年収700万円)

休日出勤のしわ寄せが下請けに来るということを把握している声も見られた。また自分たちのやり方を否定的に感じている人も少なくはないようだ。何より最後の口コミにいたっては、即公取委に届け出るべき犯罪レベルである。

元請けと下請けの関係に問題が生じると、"会社間での取引"であるため一朝一夕に改善や修復が望めるものではない。ただ下請け側はもちろん、元請け側も内部から声を挙げていくことが課題解決の近道になるのではないだろうか。【参照元:キャリコネ】