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勘九郎『中村屋ファミリー』からの『いだてん』再放送で「とつけむにゃー」「役者!!」の声

2019年12月21日 17:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

歌舞伎役者の顔と金栗四三役で「落差の凄さ」を見せた中村勘九郎
NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』では中村勘九郎が主人公の金栗四三役を務め、中村七之助が第38回・第39回で落語家の三遊亭圓生役を演じた。その最終回のオンエアからまもない12月20日に放送されたフジテレビ系ドキュメンタリー特番『密着!中村屋ファミリー 涙と笑いの猛稽古2019~勘九郎&七之助大いなる挑戦』は、亡き父・勘三郎の意志を継ぎ歌舞伎役者として奮闘する勘九郎・七之助兄弟をはじめ勘太郎(8)、長三郎(6)が成長していく姿を追った。さらにその翌日は『いだてん』最終回が再放送されたことから、勘九郎の姿に改めて感動を覚えた視聴者が少なくない。

『いだてん』最終回「時間よ止まれ」では、念願の東京オリンピック開会式が行われる1964年10月10日の朝、まだ誰もいない国立競技場でもう1人の主人公・田畑政治(阿部サダヲ)と金栗四三が再会した。

金栗は聖火リレー最終ランナーに選ばれた青年・坂井義則(井之脇海)に会い、プレッシャーに潰されそうな彼を激励。聖火台に点火する坂井の姿を見ながら「これでよか」と涙する。

一方、『密着!中村屋ファミリー』は後半で平成中村座 小倉城公演の準備から千秋楽までを追った。『いだてん』の撮影をほぼ終えて駆けつけ、陣頭指揮をとる中村勘九郎の顔はすっかり歌舞伎役者になっていた。

そのなかに平成中村座の名物である舞台裏の壁が開き外の景色が見える仕掛けで、小倉城が見える傍らに大道具の水車が入り込んでしまうことに気づいた勘九郎が「水車ってあのままなの?」「あれは、違うな」と静かに口にする場面があった。

平成中村座は移動式の仮設劇場なので、大道具の収納スペースが狭くて水車がはみ出してしまうのだ。スタッフも黒い布で被うなど対策を考えるが、昼公演の稽古で目立ってしまうことが分かり、勘九郎は「昼は(壁を)開けません」と決断したのである。

彼のこだわりと熱意からスタッフが動き、広島から資材を持ち込んで急きょ収納スペースを増設することになった。夜も作業が進むなか、スタッフの頑張りに触発されて勘九郎や七之助たち役者の稽古もさらに熱を帯びた。

そのような『密着!中村屋ファミリー』での姿と『いだてん』最終回で熊本弁を話す白髪頭の金栗四三役を演じる姿を比べて、Twitter上では「昨日若々しい勘九郎さんを見ただけに改めて四三じじいのメイクと演技すごい」と反響があった。

他にも「撮影直後に四三さんは自分の本業で平成中村座に向かってたとは、勘九郎さんこそとっつけむにゃ~お人ですたい!!」、「あんなにハツラツと踊っていた勘九郎さんとの落差の凄さよ! 四三さんの老けっぷり!!! 役者!!!」など感心する声が多い。

「坂井が『ぼくなんか8月6日に生まれただけで何者でもない…』っていうシーン、勘九郎さんも絶対『中村屋に生まれただけで…』なんて悩んだことあるよなあ、とふと思った」という人もおり、局を超えて両番組が連日放送されたことは実にタイムリーと言えるだろう。

画像2枚目は『フジテレビ 2019年12月20日付Twitter「夜9時~放送『密着!中村屋ファミリー 涙と笑いの猛稽古2019~勘九郎&七之助大いなる挑戦 勘太郎8歳 覚悟のひとり立ち&長三郎6歳 初の女方~』」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)