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シャーリーズ・セロン壮絶人生を語る 自分を守るため母が父を射殺

2019年12月19日 11:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

壮絶な過去を激白したシャーリーズ・セロン
迫真の演技で観るものを魅了する名女優シャーリーズ・セロン(44)。しかし彼女はその華やかな雰囲気とは裏腹に、人々の想像を絶する壮絶な過去を持っている。15歳の時、アルコール依存症の父親を実母が自分の目の前で射殺したのだ。シャーリーズはこのほどあるインタビューのなかで、当時の衝撃的な状況を事細かに明かした。

アクション、サスペンス、コメディなど幅広いジャンルで活躍する女優シャーリーズ・セロンは1975年、道路建設会社の共同経営者だった父チャールズさんと母ゲルダさんのもと、南アフリカ共和国で誕生した。6歳で始めたバレエで頭角を現したシャーリーズは持ち前の美貌とダンスの才能を買われ、12歳でヨハネスブルグにある全寮制ダンススクールに入学。そんな前途有望なシャーリーズに悲劇が起こったのは1991年6月、シャーリーズが15歳のときだった。

彼女はこのほど、その時の様子を『NPR(National Public Radio)』のインタビューで詳しく明かしている。

長いことアルコール依存症を患っていたシャーリーズの父チャールズさんはある晩、銃を持ちひどく酔いつぶれた状態で自宅に現れた。その時シャーリーズはゲルダさんとともに自分の寝室にいたそうだが、チャールズさんはドアを無理やり押し開けて入ってこようとしたという。そんな父親を阻止するため、部屋のドアの内側に背中を押しつけるようにして立ち、必死に対抗したシャーリーズとゲルダさん。シャーリーズはこの後の展開を、

「父は一歩後ろに下がって、ドアをめがけて銃を3発撃ち抜いたわ。」
「だけど私たちには1発も当たらなかった。これはまさに奇跡としか言いようがなかった。」

と述べ、実の父親に命を奪われかけるという壮絶な体験を鮮明な記憶とともに明かした。

大切な娘が殺されてしまうという危険を感じたゲルダさんはその場でチャールズさんを射殺、しかしこれはのちに正当防衛と認められ、ゲルダさんが罪に問われることはなかった。

2018年に行われたあるインタビューでは、娘を守るため一度は愛した夫を射殺するという衝撃的な行動をとった母ゲルダさんについて、普段から「強く勇敢な人間であれ」と励ましてくれていたというエピソードを披露。そして、

「私をそんな強い人間にしてくれた、素晴らしい母親を持った自分は幸運。」
「彼女の言葉がなかったら、私は今頃どんな人間になっていたかわからない。」

と感謝の気持ちを吐露していた。

一方のチャールズさんについては「“アルコール中毒の父の姿”しか知らない」と、物心ついたときにはすでに父親が依存症を患っていたそうで、「本当に絶望的な状況で、私達はそこから抜け出せずにいた」と想像を絶する不幸な子供時代を明かしている。また“あの晩”のことについては「もちろん望んで起きたことじゃない。だけどいつまでも問題の根本に向き合わないでいると、いずれはああいう結末になってしまうもの」「自分の体験を話すことは恥ずかしいことだとは思っていない。オープンに話すことで『自分は一人じゃない』と人々が気付くきっかけになるのだから」と30年近い年月を経て、淡々と語ったシャーリーズであった。

出口のないトンネルをさまよい続けた子供時代を経て、愛する人を守る強さや平穏な日常の有り難みを知ったシャーリーズ・セロン。そんな彼女のこれまでの壮絶な経験の1つ1つが、女優として大きな糧となっていることは間違いないだろう。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)