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大卒初任給6年連続アップ、初の21万円超に 産業別トップ3は「学術研究、専門・技術サービス」「情報通信」「建設」

2019年12月05日 14:50  キャリコネニュース

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厚生労働省が12月4日に発表した調査で、今春入社した大卒新卒社員の初任給は21万200円(前年比1.7%増)で、6年連続で上昇したことが分かった。21万円を超えたのは初めて。

学歴別でみると、大学院卒が23万8900円(同0.1%増)、高専・短大卒が18万3900円(同1.4%増)、高卒が16万7400円(同1.4%増)。すべての学歴で前年を上回った。

大企業と中小企業の格差も縮小傾向?


男女別にみると、大卒男性が21万2800円(前年比1.3%増)、同女性が20万6900円(同2.1%増)といずれも前年を上回る結果に。高専・短大卒、高卒でも、男女ともに前年から増加傾向にあったものの、大学院卒男性の23万9000円(同0.4%減)のみ微減した。

大企業(従業員1000人以上)の初任給を100とした「企業規模間格差」では、大卒中企業(同100~999人)で97.9ポイント、大卒小企業(同10~99人)で95.7ポイントだった。前年はそれぞれ97ポイント、95ポイントだったため、全体的に格差が縮まったといえる。

一方、大学院卒中企業の95.9ポイントは唯一、前年(102.5ポイント)から大幅に下降。部分的には格差が拡大しているようだ。

「卸売業」「医療、福祉」で大きく上昇

主な産業別の初任給は、大卒では「学術研究、専門・技術サービス業」(22万7200円)」が1位に。このほか、「情報通信業」(21万8100円)、「建設業」(21万6700円)、「卸売業、小売業」(21万1000円)などが上位だった。対前年比を比較すると、「卸売業、小売業」「医療、福祉」がそれぞれ同2.7%増で最も大きかった。

大卒女性に限定しても、トップ3には同じく「学術研究、専門・技術サービス業」(22万3800円)、「情報通信業」(21万7800円)、「建設業」(21万1200円)が並んだが、対前年比では「医療福祉」(同3.9%増)のほか「サービス業」(同3.3%)で伸びが大きかった。

調査は6月分の給与額を基準に実施。10人以上を雇用する民間事業所のうち、本年度に新卒者の採用があり、初任給が確定している1万4942か所から回答を得た。