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『地獄の黙示録 ファイナル・カット』IMAX上映決定 コッポラが最も満足したバージョンが初上陸

2019年12月05日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『地獄の黙示録 ファイナル・カット』(c)2019 ZOETROPE CORP. ALL RIGHTS RESERVED.

 フランシス・フォード・コッポラ監督作『地獄の黙示録 ファイナル・カット』が、2020年2月28日より全国IMAXにて期間限定上映されることが決定し、メインビジュアルと特報映像が公開された。


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 『地獄の黙示録』は、ベトナム戦争の闇をCGなしの壮大なスケールで描いた、1979年公開の戦争大作。マーロン・ブランド、マーティン・シーン、ロバート・デュヴァル、ローレンス・フィッシュバーン、ハリソン・フォード、デニス・ホッパーら豪華キャストが共演した。製作費は約90億円にまで膨れ上がり、コッポラ監督が『ゴッドファーザー』の成功で得た私財を投じるほど人生を捧げた本作は、第32回カンヌ国際映画祭パルムドール、第52回アカデミー賞撮影賞&音響賞を受賞。後の1980年代にベトナム戦争映画が多く作られる先駆けとなり、世界の映画監督358人が選ぶ「オールタイム・ベスト50」第6位にランクインしている。


 製作から40年、自分の好きなバージョンを作りたいと考えたコッポラは、1979年の劇場公開版より30分長く、全てを盛り込んだ2001年の特別完全版より20分短いバージョンに再編集し、新たにデジタル修復。今回公開される『ファイナル・カット』は、コッポラが最も満足できるバージョンだと断言した最終版となる。


 映像は撮影時のオリジナル・ネガフィルムを初めて使用し、音声は劇場公開版のプリントマスターを使用。いずれも独自のIMAX DMR技術でデジタルリマスターされ、コッポラが長年望んでいた没入感や臨場感を実現。細部までくっきりと映し出される明るくクリアな映像と、ヘリコプター、投げ槍、ナパーム弾、爆発などの超低音が内臓を揺さぶる、迫力あるサウンドを体感できる。


 メインビジュアルは、アメリカのグラフィック・デザイナー集団“MONDO”が制作したアートワークを使用。沼から出ているシーンの顔と上下対称に、ブランドの顔が水面に写っている。あわせて公開された特報映像には、その後様々な作品に引用されているワーグナーの「ワルキューレの騎行」にのせて、ヘリコプターが編隊を組むシーンや、戦闘シーンが切り取られている。(リアルサウンド編集部)