なぜか常に求人を募集している会社がある。そのような「人が定着しないのだろう」と感じざるを得ず、応募も敬遠されがちだが、なぜ離職者が絶えないのか。企業口コミサイト「キャリコネ」には、
「待遇、労働環境、人間関係などの不満から、3~9年目のプロパーの社員が次々に退職する」(システム運用/30代前半/男性/正社員/年収478万円)
といった声が寄せられた。今回は離職の原因や対策についての投稿を見てみよう。【参照元:キャリコネ】
「新入社員は取りません。4年前に1人だけ取ったよう。中途は入れ替わりが激しく、安定しません」(店長/30代前半/女性/正社員/年収450万円)
「毎月5~10人単位で、業界未経験者を中心に中途入社しているが、定着率が悪く離職率が高い。これに対して会社は無策の状態。入社時の研修(2週間)は座学と自習が殆どで、業務に役立つ実用的な知識は得られない」(コンサルタント/30代後半/男性/正社員/年収380万円)
新卒は採用せず、中途採用一本のところもあるようだ。確かに新卒は即戦力としては期待できないが、長期的に考えれば決してデメリットだけではない。中途採用で状況が悪化しているなら、新卒採用に踏み切る勇気も必要だ。
「集団離職はよくあるイベントと言って差し支えない」
「会社のトップが『40代や50代は必要ない』『定年まで働けない』『離職率が高くて何が悪い』だの言う人」(外商/40代前半/男性/正社員/年収900万円)
「本部社員も社長の一声で降格させられるため、離職者が耐えないと聞きました」(店長/20代後半/男性/正社員/年収220万円)
「入社日の午後には不安になることでしょう。長年勤めている嘱託社員からは『(大抵すぐに来なくなるから)半年務めてからでないと君の名前を覚える気にはならない』と言われ、朝礼では人事と営業がいきなり喧嘩をはじめ、入社1か月で同じ部署から3人も退職していった。イベントといえば、『集団離職はよくあることだ』と言っていたので、よくあるイベントと言って差し支えないだろう」(技術関連職/20代前半/男性/正社員/年収250万円)
「ワンマン経営についていけない」という主旨の声も多く挙がった。会社の責任を背負うのが経営者の立場だ。本来なら、離職の責任も何らかの形で取るべきとも言えるのではないだろうか。集団退職が常習化している会社もあり、このレベルまで達すると立て直しは難しいだろう。
「離職率が高いのは、職種云々でもなく、今の若者の根性が足りないせいでもない」
「上から頭ごなしに言うだけなので、現場の声を聞く姿勢を持つべき。現場が発言しても安全な雰囲気づくりがまず必要。気合いでどうにか出来ると思っている精神論も改善したほうがいい。毎月採用にばかり高い経費を使っていないで、せっかく育った今いる社員が定着したくなる環境づくりを考えるべき。離職率が高いのは、そういう職種だから仕方がない訳でもなく、今の若者の根性が足りないせいでもない」(財務・会計関連職/40代後半/女性/正社員/年収250万円)
離職者が絶えない会社の現状を強くダメ出しする声もあった。現場の声なき声とも言えるだろう。とはいえ離職防止の環境づくりは上層部だけではできない。上層部も現状を理解した上で、現場で働く個々も離職を出さないようする円滑な関係づくりが離職防止への近道かもしれない。【参照元:キャリコネ】