求人票を見ていると「アットホームな会社」という文言が並んでいるが、非常に抽象的な表現であり、何を持って"アットホーム"と言うのかは謎めいている。一体、どういった会社を指すのだろうか。ガールズちゃんねるに11月初旬、「アットホームな会社にありがちなこと」というトピックが立った。
「プライベートと仕事の境が無い」
「休みとか関係なく連絡をよこす」
休日や退社時間にバーベーキューやボウリングなどの様々なレジャー大会が開催されることもあるようだ。確かに仲睦まじいアットホームな印象を受けるが、時間外に頻繁に連絡されるのは正直しんどい。(文:石川祐介)
"アットホーム"は家族経営に多い?「身内には甘い」という声も
「アットホームと記載するのは家族会社に多い。社長の奥さんが経理担当」
アットホームを謳う会社は家族経営の会社が多くある。ただ、身内のミスに非常に甘かったり、社長の子供というだけで、能力も経験もないのに役職を与えられたりなど、露骨なえこひいきが珍しくないという。
「自称面倒見のいいベテランのオバチャンパートとその派閥のベテラン組がいる。その会社で続いてる人は、そのオバチャン軍団と外面だけでもコミュニケーションが取れる人で、取れない人は辞めていく」
家族経営でなくてもベテラン社員が自分に媚びを売る人間だけを可愛がり、そうではない人間は冷遇して辞めさせるため、表面的には従業員間の仲が良い職場に見えているケースもある。
「ボーナスがお歳暮だった」という衝撃告発
また、"アットホームを売りにする企業=ブラック企業"という指摘も散見された。
「社員は家族と言いながら、低賃金で過重労働させる鬼畜な上司がいる」
「自分達は家族だから」という言葉を盾に、理不尽な労働を強いられた人は少なくない。「ボーナスが会社に送られたお歳暮だった」という想像しがたい体験談もあり、一般社会とはズレた価値観が蔓延しているケースもあった。
「アットホームという名の遠慮もプライバシーもない」
「血液型と星座を聞かれ家族構成と恋人の有無を聞かれる。誕生日を聞かれてどんな所に住んでて家賃いくらくらいか探られる」
プライバシーや配慮に対する意識が非常に希薄で、自分の親でもあまり聞いてこないようなことまでズケズケ詮索されることも珍しくない。ハラスメント加害者が「冗談だった」「イジっただけ」と言い訳するのは、アットホーム過ぎたことが背景にあるのかもしれない。
「求人票にこの単語があったら絶対に応募しない」
むしろ「アットホームな会社」と求人票に書いてくれたほうが、求職者としてはブラック企業を回避する確率が上がるため、積極的にこの"誘い文句"を使ってくれたほうが良さそうだ。