コネヒトは12月2日、「家事・育児の役割分担」に関する調査結果を発表した。調査は10月にネット上で実施し、子どもが一人以上いる母親3899人から回答を得た。
「育児・家事の身体的、心理的負担をどの程度感じているか」を聞くと、身体的負担を「とても負担」(12%)、「少し負担」(53.5%)と感じている人は合計65.5%だった。心理的負担についても「とても負担」(12.9%)、「少し負担」(46.2%)の両回答を合わせて59.1%。いずれも6割前後の人が一定以上の負担を感じていた。
夫の家事・育児が「5時間超」の妻、9割以上が「役割分担に納得」
「育休中の夫の家事および育児時間は一日あたりどの程度だったか」については「1時間以下」(17.7%)、「1時間超2時間以下」(14.6%)といった回答から、3人に1人の夫が育休を取得したにもかかわらず、家事・育児に2時間以下しか費やしていないことが分かった。また、「5時間超」(31.7%)にも3割近くの回答が集まった。
続いて、回答別に「家事・育児の役割分担に対する納得度」を聞いたところ、夫の家事・育児時間が5時間超の回答者では、大多数が「自身と夫の双方が納得できる役割分担ができている」(93.2%)と回答。一方、同2時間以下の回答者では48.8%にとどまった。
「役割分担や互いの要望について話す時間があるか」という質問に対しては、同5時間超の68.3%が肯定した一方、同2時間以下では41.5%という結果に。「何をどちらが負担するかといったタスクの見える化ができているか」については、同5時間超の65.2%ができていたのに対し、同2時間以下では31.1%と半数にも満たなかった。
また、生活の満足度を10点満点で聞くと、夫婦の役割分担に納得できている女性の平均点が7.81点だったのに対し、納得できていない人では同5.4点に。さらに、話し合いの場をもっている人では同7.51点だった一方、もっていない人では同5.98点と低かった。タスクの見える化ができている人でも同7.5点と高かったが、できていない人では6.17点といずれも回答に1ポイント以上の差ができた。
夫の育休取得、意見分かれる「夫婦二人でキャリアを喪失する必要はない」
「今後、夫に育休を取得してほしいと思うか」を聞くと、「とてもそう思う」(21.8%)、あるいは「ややそう思う」(30.7%)と過半数が答えた。育休中に期待することとしては
「細かい家事や育児のタスクを分担する以上に、心理的負担を分担したい」
「しっかり自分の子どもだということを知ってほしい」
「新生児の大変さを感じて欲しい。新生児のうちから育児を手伝ってほしい」
といった声が寄せられた。一方、育休を取得してほしいと思わない人からは
「夫の様子を見ると、子育てに自主的に取り組めるとは思えないから」
「夫婦二人でキャリアを喪失する必要はないと思う」
半ば諦めのような理由のほか、「自分のペースで子育てをしたい」「一人になりたいときもあるから、平日に1日とか休みを取ってくれたほうが嬉しい」と自分のペースを崩されることを心配する妻の声もあった。