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絵本のプロが選ぶ、Xmasが楽しくなる絵本

2019年12月01日 17:02  オズモール

オズモール

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◆【クリスマス絵本6選】ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ店長種村さんが選んだ「クリスマスが楽しくなる絵本」

寒い冬の日は、クリスマス絵本を開いて、聖夜までの期間を過ごしませんか? 心に染み入る切ない言葉や美しい絵の数々に、想像力をふくらませたり、感動したり。ページをめくるごとに感性を刺激してくれる絵本は、プレゼントにもぴったり。

絵本を選んでくれるのは「ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ」の店主・種村由美子さん。クリスマスの世界観を絵本で学び、味わい、そして誰かに伝えられる6冊をご紹介。


◆クリスマス絵本を探しにティール・グリーン in シード・ヴィレッジへ

お茶を飲みながら選りすぐりの絵本を探せる店
大田区千鳥の住宅街の一角に佇む、お茶が飲める絵本のお店「ティール・グリーン in シード・ヴィレッジ」。店主の種村さんが、好きで通っていた絵本とカードのお店「ティール・グリーン」を引き継ぎ、当時の自宅を改装して2006年にオープンした。奥にはおいしいお茶を飲みながら絵本を楽しめるティーサロンも。

ショップには、国内外の名作絵本、原作、児童書や子育て本などが4000冊以上も。毎年11月になったら、箱にぎっしり詰めて保管しておいた100冊以上のクリスマス絵本が、店の目立つところに並ぶのだそう。



絵本を通して、クリスマスの楽しみ方を学んで
1冊1冊を愛おしげに手に取り、心からの笑顔で内容や読んで欲しい理由を語る種村さん。ご自身も絵本が好きで、2男2女を育てながら、児童館や小学校でも読み聞かせをしたお母さんでもある。それだからか、年齢を問わずにこにこ笑顔になる絵本を熟知している。

「クリスマスの絵本は大好きです。大人でも子どもでも楽しめる素晴らしい絵本がたくさんありますよね。ほかの誰かの幸せを願ったり、プレゼントやお祝いを待つ楽しさを知ったり。絵本はクリスマスの楽しみ方をいっぱい教えてくれますよ」(種村さん)。


◆種村さんおすすめのクリスマス絵本6選

クリスマスのもみの木の気持ちにわくわく
ほかの木が素敵に見えて、自分の葉っぱが気に入らないもみの木が主人公。小さな妖精に何度も葉っぱを別のものに変えてもらうけれど…というお話。色とりどりに飾り付けられるクリスマスツリーが、実はどんな気持ちでいるのか想像するだけでわくわくしてくる。

「ありのままの自分を受け入れられたら、輝くことができるかもしれない。そんなことを考えさせてくれるクリスマス絵本です。もみの木の葉っぱが1枚1枚、オーナメントも細部までしっかり描かれていて、とても美しいです」(種村さん)。

人気絵本作家のこみねゆらさんが繊細な挿絵を付けた絵本は、すべてのページの絵をゆっくり眺めたくなる愛らしさ。
もみの木のねがい
エステル・ブライヤー、ジャニィ・ニコル・再話/おびかゆうこ・訳/こみねゆら・絵
福音館書店 1430円
もみの木は、自分のチクチクした葉が大嫌い。妖精に頼んで、柔らかい葉に変えてもらいますが、ヤギに食べられてしまい…。読み聞かせるなら4歳から。自分で読むなら小学低学年から。



寝る前に読めば幸せな眠りにつけそう
200年前近くに書かれた詩が元になったお話。サンタさんが配達している様子を想像して、ワクワクしながら眠りにつくというクリスマスイブの楽しみ方が伝わる絵本。

「19世紀のお話が今も読み継がれているのが感慨深いですよね。赤い服を着たサンタクロースが、トナカイのひくソリに乗ってプレゼントを配るというイメージはこの詩で世界に知られるようになったそうです」(種村さん)。

様々なバージョンが出版されているがこちらの絵本は16×34cmの長細い判型で「クリスマスの靴下に入れるのにちょうど良い形にデザインされたそうです」(種村さん)。人気画家ロジャー・デュボアザンの絵も美しく、こちらもプレゼントにぴったり!
クリスマスのまえのよる
クレメント・C・ムーア・詩/ロジャー・デュボアザン・絵/こみや ゆう・訳
主婦の友社 1320円
クリスマスの前の夜。8頭のトナカイがひくソリで空を飛び、屋根の煙突からプレゼントを配りに行くのは…。



様々なくるみの世界を想像する喜びを楽しめる
クリスマスの名作バレエといえば『くるみ割り人形』。こちらにも登場する“くるみ”は冬の木の実で、このシーズンのお菓子や料理には欠かせない。その“くるみ”なかには、なにがある? 振ってみると、どんな音がする? そんな問いかけのあるページをめくると、小さなくるみの中に描かれた楽器や裁縫箱などの美しさが広がる。

「冬の長い夜にこの絵本を開いて、想像する楽しみをじっくり味わって欲しいですね。命のつながりを感じて、心がすーっと落ち着いてきます」(種村さん)。

繊細であたたかみのある色彩とタッチの絵が、大人の女性に喜ばれる美しい絵本。
くるみのなかには
たかおゆうこ・作/絵
講談社 1540円
小さな固いくるみの実を揺らしてみたら…。くるみの中に広がる不思議な世界が様々に描かれ、どんどん繋がっていく。



クリスマスプレゼントの喜びを思い出して
「本物になりたい」と願う、うさぎのぬいぐるみの物語。クリスマスプレゼントを受け取った、その後の日々が、ぬいぐるみ目線で描かれるのも楽しい。

「子どもの頃大事にしていたおもちゃって、その後もずっと心の中に住み続けますよね。大切に扱っていた気持ちを思い出し、本物ってなんだろう、と改めて考えさせてくれます」(種村さん)。

もともとは1922年に初めて出版されたイギリスの有名絵本で、世界各国で愛されている不朽の名作。「人気絵本作家の酒井さんの絵が美しく、心の襞に触れ、ビロードに触っているかのような気持ちになれます。プレゼントされたら嬉しいと思いますよ」(種村さん)。
ビロードのうさぎ
マージェリィ・W・ビアンコ・原作/酒井駒子・絵・抄訳
ブロンズ新社 1650円
クリスマスの靴下に入っていたビロードのうさぎ。ぼうやはちょっと遊んだら、すぐにほかのおもちゃに夢中になってしまいますが…。



クリスマスツリーの星を探す冒険に出かけよう
犬のハリーとウサギのアリス、猫のヒラリーと暮らす、女の子・エリーちゃんが主人公。クリスマスツリーの飾り付けをしていたら、てっぺんに飾る星がない。エリーちゃんが星を探す冒険に出かける物語。

「みんなでクリスマスツリーを飾るシーンが楽しい作品。小さな子どもでも、なにかを達成する喜びを一緒に感じられる内容です」(種村さん)。

18×18cmの正方形で、おうちの棚に飾りたくなるかわいらしい装幀の絵本。

「真っ赤な表紙やあたたかみのあるタッチの絵まで、なにもかもがかわいい、小さなたからもののような絵本です」(種村さん)。
エリーちゃんのクリスマス
メアリー・チャルマーズ・作/おびか ゆうこ・訳
福音館書店 880円
エリーちゃんはクリスマスツリーの飾り付けをしますが、てっぺんに飾るお星さまがありません。雪の中探しに行きますが…。読み聞かせるなら3歳から。自分で読むなら小学校低学年から。



ツリーがみんなに幸せをリレーするロングセラー
クリスマスツリーを家に飾る楽しさが伝わる絵本で、読み聞かせする大人も、幸せを受け取れるような楽しい気分になれるストーリー。

「幸せのおすそ分けというテーマがクリスマスらしいですね。みんなの幸せを願うクリスマス精神が学べて、あたたかな気持ちになれますよ」(種村さん)。

1963年に刊行され、アメリカで長く愛されてきた2色刷りの本を、作者自身が新たにカラー彩色した絵本。「年齢問わず、男性でも女性でも愛される絵と内容です。贈ってまず間違いのない絵本ですよ」(種村さん)。
おおきいツリー ちいさいツリー
ロバート・バリー・作/光吉夏弥・訳
大日本図書 1430円
ウィロビーさんのおやしきに届いた巨大なツリー。広間の天井につかえてしまうので、先っぽを切ることに。その先っぽがほかの誰かのツリーになり、そのまた先っぽが…。対象年齢は4歳から。