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激化する愛華と花の喧嘩、根本的な原因は“相手への期待”? 『テラスハウス』第24話未公開映像

2019年12月01日 11:51  リアルサウンド

リアルサウンド

『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』(c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント

 Netflixで配信されているリアリティーショー『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』。11月26日にYouTubeにアップされた未公開映像には、愛華と花がそれぞれ他のメンバーに喧嘩の相談をする模様が収められていた。


(関連:愛華がパニックに陥り、“素”をさらけ出す? 『テラスハウス』第22話未公開映像


「なんか思ってたカタチとは違った……」


 23rd WEEKの本編で互いの価値観の違いから、バッチバチの喧嘩に発展してしまった愛華と花。二人のわだかまりは24th WEEKの本編でも続き、テラスハウス内にはどこか緊張が走っていた。


 事の発端は、花のエクステを外す作業を愛華と凌が手伝っていたとき。この日の愛華は、情緒が不安定気味でイライラした様子だった。そんな中、流佳の話題になり、愛華がふと「この間、口笛で起こされたんだけど、ヤバくない?」と笑うと、凌が「一緒に寝てんの?」と何気ない疑問を投げかける。それを聞いた花は「よく一緒に寝てない?」とニヤニヤし、凌もまた「おおー! いいな~」と盛り上がった。


 密かに気になっている凌の前で、流佳との関係をあたかも“恋愛”として囃し立てられたのが、気に食わなかった愛華。そのことを春花に相談し、「流佳は仲が良い友達としては好きだけど、異性としての好きではない」ということを花に伝えるのを決心するのだった。その後、愛華が花をプレイルームに呼び出し、「勘違いしないでほしい」と思いを告げる。だが、お互いの“言い方”と恋愛に対する“価値観の違い”から、話し合いは徐々にヒートアップしていき、二人は激しくぶつかり合うことになった。


 そもそも彼女たちの喧嘩の原因は、根本的には違うところにあるのではないだろうか。24th WEEKの未公開映像で愛華が「私的には、言ったら、『ああそっか、わかった~』になると思ってたんですけど、なんか思ってたカタチとは違った?『言ってることはわかるけど、そう思われても仕方なくない?』的な。でもそれがなぁ、イマイチ腑に落ちないっていうか……」と発したように、彼女たちはお互いに“相手への期待”が大きすぎたのが原因だったように思う。


 この“相手への期待”とは、まさに「私的には、言ったら、『ああそっか、わかった~』になると思ってた」という部分だ。相手はこうしてくれるはずだ。こうに言ってくれるに違いない。と、知らず知らずのうちに抱いてしまう相手への期待。きっと誰もが日常的に思っていることだろう。期待を抱いては打ち砕かれてを繰り返し、そのたびにお互いが妥協できる折衷案を模索して、関係を築いていくのが、私たち人間だ。おそらく、愛華と花も、相手に期待を抱いて打ち砕かれた。いま、まさにこの部分に直面しているのだろう。


 「その事実だけ見てたら、『付き合ってるのかな?』ってならない方が、おかしくないですか?」「自分が受け入れてもらったら、自分も受け入れるべきだと思うのね、私は」と主張していた花。相手(一般的)にとってもこの意見が正しいはずだと信じて疑わない。結局、そこなのだと思う。愛華も花も「私の価値観をみんなわかってくれるはず」だと強く信じすぎている。


 人はみな、自分が主人公だ。目的が何であれ、結局は自分のために生きている。


 だから、「相手はこうしてくれるはず」といくら思っても、私の思い通りにはならない。その相手もまた自分のために生きているからだ。この期待と現実の間にできた溝をどう埋めていくのかが、生きる上で大切になっていく。


 花の話を聞いて、凌は「(確かに愛華は)なかなか人が言ってることに素直に、『そうだよね、がんばろう!』って言えないところがあると思う。でも、それが良いとか悪いとかじゃないからさ。タイミングとかもあるよね」と口にしていた。春花もまた愛華から相談を受けて、「相手がそう思ったら、『そう思われちゃった』って思うのが、一番正解。(お互いに)理解できないところは絶対にあると思うのね」とコメントしている。この二人の言葉のように、私(花/愛華)の意見が良いわけでも悪いわけでもなく、相手は「そう思うんだ」って受け止めることが何よりも大切なのではないだろうか。それこそがまさに、“相手への期待との上手な付き合い方”のように感じる。


 愛華は「別にこれ、わかり合わなくてもいい問題だなと思って」と語っていた。確かにお互いの価値観を“わかり合う”必要はないが、愛華も花も自分のために相手は生きていないということを“わかる”必要はあるように思う。そうすれば、たとえ相手の価値観が全くわからなくても、「そういう価値観もある」ということを理解できるのではないだろうか。


 24th WEEKの本編で愛華は、花にマウントを取るためだけに凌を利用し始めていた。その挑発に花は乗りかけていたが、果たして二人の関係は、今後どうなっていくのだろうか。愛華と花が互いに折衷案を模索して、関係性を築き直す日が来ることを願う。(文=朝陽空)