ここ数日、「映画館でスマホをいじる若者」が話題を集めている。なんとなくスマホが気になってしまいつい触ってしまうといい、ネット上で批判が相次いでいる。この件はともかく、近年メディアの"若者叩き"をよく見かける。
若者叩きはいつの時代でも行われてきたが、それでも当事者である若者にとっては腹立たしいのではないだろうか。ガールズちゃんねるには11月25日、「メディアの若者叩きにうんざり」とトピックが立った。
自分は映画館でスマホはいじらないし、SNS上にふざけた投稿もしないと主張するトピ主。「もう一括りにするのやめてほしいです」と一部の若者を取り上げ、まるで全ての若者がそうであるかのように取り上げるメディアを批判している。(文:石川祐介)
「若者にもっと知的な人はいるよ」
この主張に対し、コメント欄には以下の声が寄せられた。
「街頭インタビューを見ると、おバカな発言してる若者ばかり取り上げる。もっと知的な人はいるよ」
バラエティ番組では頻繁に素っ頓狂なことを口にする若者が取り上げられ、スタジオで有名人が笑っている、というシーンは頻繁に目にする。「若者は無知で愚か」という構造を作りたいため、ちゃんとした発言をしている人はカットしている番組もあるだろう。
「コンビニでバイトしてた時に40代から70代の人のが態度悪くて偉そうな人が多かった。高校生から30代の人は『すみません』『ありがとうございます』とか言ってくれる人多かった」
マナーに関して言えば若者より高齢者のほうが悪いというコメントも相次いだ。年上というだけで自分が偉いと勘違いしている人や、物事を柔軟に考えられず時代に順応できない高齢者もいる。
メディアの若者叩きは「高齢者の粗々は笑ってすまされない」から?
若者叩きがとりわけテレビで多い理由について、「テレビの視聴者は高齢者が多いから若者に矛先を向けてるのかな」と指摘する人も見られた。また、
「若者の無知は笑ってすませられるけれど、年寄りの非常識は笑えない」
と若者の"粗相"は笑い話になるが、高齢者のそれはバラエティ番組で扱うことが難しいという意見もあった。若者は叩きやすいから叩かれているのではないだろうか。とは言え、特定層を攻撃するコンテンツ作りをしていれば、近い将来誰からも見向きもされなくなるのではないだろうか。
現実問題、若者のテレビ離れは着々と進行している。今の若者が高齢者になった時、好んでテレビを見るかは疑問だ。特にテレビは公共の電波という自覚を持って、もう少しコンテンツ作りに配慮すべきではないか。