車ごとトラックの下敷きになってしまった運転手、励まし続けた男性に「あなたは私の天使」（南ア）
2019年11月30日 21:12 Techinsight Japan
トラック運転手は子供を迎えに行くため、午後2時ごろトラックを通りに停めて小学校に向かった。子供を連れて戻ってくると、停めてあった場所にトラックがないことに気づいた。
トラックはブレーキがかかっていなかったのか前方へと下っていき、高さ約3メートルの土手から落下していたのだ。その先には道路があり、そこを走っていた乗用車が下敷きになってしまった。乗用車の運転席にはロシェル・フェルカーズさん（Rochelle Velkers、26）がいたが車は見事に潰れており、誰もが彼女の生存を諦めていたという。
近くにある小学校のPTA会長チャーリー・ジレットさん（Charlie Gillett）と校長は事故を知り、急いで現場に駆けつけた。そして現場を見た瞬間、子供たちが巻き込まれているのではないかとすぐに車内を確認した。
車から女性の手と足が出ているのを見たジレットさんは、彼女に声をかけた。女性は顔が見えないものの、非常に混乱している様子だったという。そこでジレットさんは「私はここにずっといますよ。今からみんなで救出しますから」と伝え、彼女の意識がなくなりそうになる度に手をつねって話しかけた。トラックの下で顔の見えない女性に話しかけること45分、トラックが倒れてくる可能性やオイルが漏れていて爆発するかもしれないという危険から、周りの人は「避難するべき」と忠告したが、ジレットさんは女性の手を握ったまま話し続けたそうだ。
無事に救出されたフェルカーズさんだが、救急車に運び込まれる間もジレットさんは話しかけていたという。救出直後のフェルカーズさんは、自分の姓や電話番号なども思い出せないほどショック状態だった。また視力を失っていたが、すぐに回復したとのことだ。
事故の翌日、ジレットさんと校長はフェルカーズさんを見舞いに病院へ訪れると、彼女は「ありがとうチャーリー、あなたは私の天使です」と感激のあまり泣き出してしまったそうだ。
なお警察は、トラック運転手を危険及び過失運転の罪で捜査を開始している。
画像は『Netcare 911 2019年11月27日付Twitter「Eastern Cape: 1 person seriously injured in HMV vs LMV crash Diaz Rd, PE」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部 FLYNN）
