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小泉進次郎、来年1月に生まれる子に「プラスチックごみが魚より多い海は未来に残したくない」と訴え

2019年11月29日 16:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

環境問題について熱弁をふるう小泉進次郎氏
今年9月に男性最年少38歳で入閣し、環境大臣を務めている小泉進次郎氏。プライベートでは今年8月にフリーアナウンサーの滝川クリステルとの結婚と第1子が誕生予定であることを発表し、公私ともに注目を集めている。その小泉氏が29日、東京国際フォーラムで開催された『日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2019(SIF)』にて基調講演を行った。現在世界で問題になっている海洋プラスチックごみについて1本の動画を紹介し「本当に胸が痛みました」と漏らした小泉氏は、私たちひとりひとりが自分にできることに取り組む必要性を訴えた。

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SIF基調講演で海洋プラスチックごみ問題についてこのままだと「2050年に魚よりプラスチックごみが多くなる」という衝撃的な事実を明かし、「それをなんとか食い止めたい」と意気込んだ小泉進次郎氏。実際に日本の海岸に流れ着いた中国語や韓国語やロシア語の文字が印字されているプラスチックごみを写真で紹介し、「今日は何かのきっかけになればと思って1つの動画を用意しました」と短い映像を流した。


会場のスクリーンに亀の顔のアップが映ると、その鼻の穴にはプラスチックストローが刺さっている。それを人間がピンセットのような器具で抜こうとするがなかなか抜けない。次第に亀の鼻の穴から赤い血が流れるがそれでもストローは抜けない。亀は痛そうに口を大きく開けたり、苦しそうに頭を動かして嫌がったりしている。しばらく苦心したがようやくストローが抜けると、それはなんと長さ15cmぐらいもあった。それがすっぽり亀の鼻の穴に刺さっていたのだ。

この映像には聴講者たちからも小さな悲鳴のようなものが聞こえたが、小泉氏は「どう感じます? こういったことを見たくない人もいると思います。私は本当に胸が痛みました。あんなに痛そうにしている亀の姿は初めて見たし、それが起きている原因は我々人間社会が生んでいるものです」と語りかけた。そして「私は来年1月に子供が生まれますが、30歳に子供がなったら海はプラスチックごみの方が魚より多い―そういう未来は残したくないと心から思った。この思いが私を今、動かしています」と熱弁をふるった。


実際の取り組みとして「来年からレジ袋の有料義務化、この方向で進めています。コンビニ、スーパー、ドラッグストア、あらゆるところでやっていきます。スターバックスも来年の1月からは紙ストローになります」と今後の動向を紹介した小泉氏。さらに「京都府亀岡市は来年なんと全国で唯一レジ袋禁止条例を出されるということでした」と積極的な自治体も挙げた。先日亀岡市長と対面した小泉氏は「私が写真で持っているエコバッグは地元がパラグライダーが有名で、そのパラグライダーで使わなくなったものをおしゃれにしてエコバッグにしている」と明かした。


小泉氏は「ぜひ皆さん、何でもいいです。1つでもいいです。何かひとりひとりができること、そして企業の皆さんができること、自治体の皆さんができること、その全体をしっかりと前に進めていくことができるような後押しを環境省はしっかりやっていきたいと思いますので、ぜひともにソーシャルイノベーションを実現しましょう」と力強く呼びかけた。そして「何か1つでも皆さんの力になれば幸いです。来月COP25頑張ってきます」と国会へ向かうため降壇すると大きな拍手が沸いた。


今年で4回目を迎える『日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2019(SIF)』では、今回は「行動から始まる、新時代。」がテーマ。多様な社会課題を取り上げた12のフューチャーセッションや、次世代の社会起業家を輩出するアワードなど多様なプログラムを12月1日までの3日間にわたり東京国際フォーラムにて提供する。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)