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岡口判事のFB投稿に「侮辱された」 女子高生殺害事件の遺族、厳重処分もとめて抗議

2019年11月25日 20:11  弁護士ドットコム

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仙台高裁の岡口基一判事のフェイスブック投稿で「侮辱された」として、女子高生殺害事件の遺族が11月25日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いて、仙台高裁に厳重な処分などをもとめる抗議書を送付したことを明らかにした(抗議書は11月21日付)。


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また、あらためて、国会の裁判官訴追委員会に訴追請求状(22日付)を提出したことも発表した。仙台高裁は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して「事実関係を調査中であるため、コメントできない」と回答した。



●発端はツイッターの投稿だった

会見をおこなったのは、東京都江戸川区で2015年11月に殺害された岩瀬加奈さん(当時高校3年生)の父・正史さんと母・裕見子さんだ。



この事件をめぐっては、岡口氏が2017年、ツイッターに判決文のURLを貼ったうえで「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」「そんな男に無惨にも殺されてしまった17歳の女性」と投稿した。



こうしたツイッター上の書き込みが不適切だとして、最高裁は2018年3月、岡口氏に対して、厳重注意処分を出した。また、国会の裁判官訴追委員会も現在、裁判官弾劾裁判所に罷免をもとめて訴追するかどうかを検討している。



●フェイスブック上でも投稿した

岡口氏はことし11月12日、フェイスブック上に「リンクを貼った俺を非難するようにと、東京高裁事務局及び毎日新聞に洗脳されてしまい、いまだに、それを続けられています」などと書き込んだ。



この投稿を削除したあと、岡口氏は「洗脳されている」というような表現をしたことについて「自分で思い返しても使うべき表現ではなく、撤回して、関係者の方々を含め、深くおわび申し上げます」と謝罪した。



一方で、「内規に違反する判決書の公開をしたのは東京高裁であるにもかかわらず、高裁のことは一切批判されずに、私を批判される理由がどうしてもわからない」とした。



●亡くなった女子高生の命日だった

岡口氏の投稿があった11月12日は、亡くなった加奈さんの命日だった。



裕見子さんは会見で「なぜ、こんなことを命日にするのか。とにかく悲しみと悔しさで頭が真っ白になりました」と口にした。裁判官訴追委員会の処分がまだ出ていないことに触れて、「処分を待っている間にこういうことが起きてしまいました。なぜ処分が長引いているのか。早く動いてくださっていれば、こういうことがなくてすんだのに」と話した。



正史さんは「娘がこういうことにあってから、毎日、悲しくて、つらいです」「普通の生活に戻ろう戻ろうとしている中で、繰り返し、向こうから(投稿)されているところが、一番くやしいです。そういう中で、一番悲しい日に、わざわざこういう投稿して、私たちを侮辱する裁判官をどうしても理解できないし、許すこともできないと思っています」と語った。