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坂本龍一、松本大洋らの絶賛コメントも 『ロングデイズ・ジャーニー』ポスター&予告編公開

2019年11月23日 06:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯て』(c)2018 Dangmai Films Co., LTD, Zhejiang Huace Film & TV Co., LTD – Wild Bunch / ReallyLikeFilms

 2020年2月28日より公開となる『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』より、ティザー予告篇とポスター、場面写真が公開。あわせて著名人から絶賛コメントが寄せられた。


参考:映像はこちら


 本作は、2015年、長編映画『凱里ブルース』で映画デビューを飾った中国映画界・新時代の旗手ビー・ガン監督の第2作。2018年のカンヌ国際映画祭ある視点部門で初上映された後、トロント国際映画祭、サンセバスチャン国際映画祭、ニューヨーク映画祭など、世界の名だたる映画祭で絶賛され、中華圏映画のアカデミー賞とされる金馬奨でも撮影・音楽・音響の3部門を受賞。中国本土での興行では、近年のアート系映画の成功例と言われたジャ・ジャンクー監督の『帰れない二人』の10億円を遥かに凌ぐ41億円の大ヒットを記録。さらに北米でも、20週を超えて続映されており、今年公開の中国映画としては異例のロングランヒットとなった。


 ティザー予告編には、ティザーポスター同様、漆黒と深緑を基調とし、詩的な映像イメージに数々の謎が散りばめられている。また、予告編にも登場しているように、「ニューヨークで本作を観て、ビー・ガン監督の存在に注目していた」という音楽家の坂本龍一をはじめ、ビー・ガン監督自身が『ピンポン』などの影響を公言している漫画家の松本大洋、さらには、今年森美術館で開催された『魂がふるえる』展で70万人の入場者を記録したベルリン在住の美術家・塩田千春や、MONDO GROSSOで知られる音楽家の大沢伸一、満島ひかる+MONDO GROSSOの『ラビリンス』や、宮本浩次の『昇る太陽』のPV、乃木坂46のドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方』の映像作家・丸山健志など、多くのアーティストから称賛の声が多く寄せられている。


■コメント一覧
●塩田千春 (美術家)
ただりんごを食べるシーンが、なぜこんなにも悲しいのだろう。
現実と夢が交わる世界、心と記憶が月明かりの中を彷徨いながらも、いまを生きている。


●松本大洋 (漫画家)
見憶えのある街並み、
懐かしい人々、
郷愁と革新が共存する美しい作品!


●坂本龍一 (音楽家)
この若い監督の才気走った映像に驚かされた。
彼は影に対して独特の感覚をもっているように感じる、
特に暗い色調の黒や緑が美しいと思う。
また音楽の林強(リン・チャン)がいい仕事をしているし、
毕赣(ビー・ガン)の音楽の使い方も斬新だ。
彼のエネルギーが落ちてくる40歳代以降の映画がどんなものになるか、楽しみだ。


●アン・リー (映画監督)
今年製作された世界の映画の中でも、特に優れている。
私にはビー・ガン監督の成長が輝いてみえる。
『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』は
独創的な作品の魅力と言葉遣いを備えた、非常に特別な映画だと思います。


●チェン・カイコー(映画監督)
私はビー・ガンが複雑な構造と独自のスタイルを確立していることに称賛を惜しまない。
特にその視覚スタイルには驚かされる。
それは彼が心の中に閉じ込めた静かな鼓動が、
雨から守られた家の中で狂気の花を咲かせているようなものだ。


●大沢伸一 (音楽家)
夢の中でさらに別の夢を見ているような、
ひんやりとした手触りの残る珍しい感覚の作品。
単純に飾られた美しさを求めていない映像美に
そこはかとなく60年代のフェリーニを思い出した。


●丸山健志 (映像作家/映画監督)
沸き立つ匂い、空気、光と風、登場人物達の心理状況。
極上の映画体験。
この世界のどこにもない、新しい世界を見せてくれる、奇跡の1本。


(リアルサウンド編集部)